2年ぶりの投稿になります。
2014年12月に緊急入院・初発治療開始から丸8年経過しました。最初は1年間の抗がん剤治療→自家移植→2年間の地固め治療→およそ5年間の無投薬期間を経て、本日の入院です。
再発の兆候は3年程度前から、免疫電気泳動固定法のM蛋白κが、疑われる判定でした。ただ私の場合、かなり増加スピードがゆっくりみたいです。
今回の治療開始の判断理由は、肋骨周りの軽度の鈍痛、でもκとλ値は正常値。κλ比が正常範囲を幾分超えてる程度。
そしてマルク検査の結果!骨髄腫細胞、フローサイトメトリーでCD38抗体を認め、染色体検査で1q21が約20%。
完全に治療開始のサインでしす。
これからは毎日では有りませんが、治療の節目で投稿します。
これからも宜しくお願い致します!
「2021年/よろしくお願いいたします。」
*近所の歩道を占拠している大松。とても御目出度い感じ!
●自家移植から6年目に入りました。現在、寛解継続中です。
2016年1月に自家移植、2年間の地固め療法(RD+V15回の強化治療)後、抗がん剤無投薬期間が2年10ヶ月に成りました。
【発症状況と治療経過】
●2013.10.30/胸椎(11,12番)圧迫骨折でS病院に緊急入院。
●2013.11.23/退院。
●2013.12~2014.10 /数か所の整形外科を受診
(整形外科医院1、ペインクリニック1、地域中央病院1,大学病院2)
★受信した大学病院の整形外科では、ほぼ副甲状腺機能亢進症の内分泌系の異常による骨病変・骨粗鬆症と診断。
50歳以上なら加齢に伴うとして経過観察となった。ちなみに内分泌系の検査数値は正常です。
●2014.10.16 /T大学0病院に救急搬送。*遂に背骨の激痛で自宅のベットから起き上がれない!。
(既にこの病院の整形外科の教授から骨粗鬆症の診断を受けており、救急担当医からは鎮痛剤トラムセットを処方されてとりあえず帰宅する)
★後日同行した家内からの報告で、
Dr.:「レントゲン画像から診断は骨粗鬆症に間違いなく、これ以上の病気の原因探しは止めた方がいい」と理由も無く告げられ、
家内:「ええ~、でもこんなに痛がっているのに…」っと内心は、そう思ったのです。
結局、その後2ヶ月間で症状が急速に悪化、慌てて家内がネットで調べた隣区のK病院に連絡して緊急受診・即時入院となる。
●2014.12.22/K病院にタクシー緊急入院。レントゲン撮影で頭蓋骨にパンチアウト認め多発性骨髄腫の疑い。
●2014.12.25/T医大学病院に緊急転院し多発性骨髄腫G-κ型と診断。翌26日から大量ステロイド剤点滴治療開始。
●2015.01.05/ベルケイド(1回目VD治療)投与開始*腹部皮下注射。
●2015.02.21/退院。
●2015.05.25/VRD治療開始。
(レブラミド服用量:1錠/日から3錠まで徐々に増量*アレルギーショックの予防)
●2015.08.18/幹細胞採取の入院(1回目)*大量エンドキサン投与法。
●2015.10.25/幹細胞採取の入院(2回目*移植1回分の不足量採取の為)*G-CSF投与のみ。
●2016.01.18/ベルケイド40回目が終了。*VDR治療は一旦終了して自家移植に備える。
●2016.01.25/自家幹細胞移植の為入院。
●2016.02.14/幹細胞生着。
●2016.03.05/退院。
●2016.05.09/地固め療法開始。(RD治療*最初からレブラミドは3錠)
●2016.07.25/強化治療としてベルケイドを15回追加*免疫電気泳動固定法で「M蛋白κの疑い」の所見がなかなか消えない為、追加治療を実施。*当時の免疫系の数値は参考までIg-G基準値以下、κ・λ正常、κ/λ2.33。
●2016.12.02/強化治療のベルケイド15回目終了。以降RD治療のみ。
●2018.03.05/RD治療終了。*無投薬開始。(かねてから抗がん剤無投与の打診が有りましたが、おもいきりが付きませんでした。いざとなると、抗がん剤を飲まない事の不安!です)
●2018.10.18/エムプリシテイ投薬入院。ERD 1回目投与後、10.22/肝機能上昇の為、以降の治療は延期。2018.10.27/一時退院。
●2018.11.01/エムプリシテイ投薬入院(再度)*ERD 治療1回目投与後、翌日水疱瘡に水疱瘡に罹患していた事が解り陰圧室隔離となる。ERD 治療は保留となり経過観察の結果、以降中止。
*免疫電気泳動固定法でIgG-κ判定「疑われる」が消失せず、λ型についても時々「疑われる」が現れている。
総合的に数値を判断して、再発はしていないと判断。
●2018.12.21/ハイゼントラ自己注射1 回目。*投与間隔は週1 回の自己注射。後に2 週間隔に変更。
●2020.11.17 /マルク検査・8カラー検査を実施*MRI検査も並列実施。*結果は陰性判定。
●2021.01.11/寛解状態継続、抗がん剤無投薬期間が2年10ヶ月に成りました。
●一つ悔やまれる事
血液の癌は発見が遅れがち、と言われますが私もその一人でした。
2013年10月に胸椎の圧迫骨折の時、私は58歳になったばかりでした。
整形外科の担当医からは「骨粗鬆症だね!」 と言われ、一年後の緊急入院まで、加齢による骨粗鬆症と言う診断に疑いもせず、特に緊急入院直前の3ヶ月間は毎日の激痛に耐えていたんです。
勿論、痛みの緩和の対策は、ペインクリニックでの胸椎硬膜外注射、各種痛み止めの服用と座薬をフルに使っていました。
それから骨粗鬆症の対処として、テリボンの週一回の注射からフォルテオの自己注射に移行しました。
確定診断までの1年間は、"背中の痛み原因探し"で大学病院2か所、地域病院1か所、整形外科医院1か所、そしてペインクリニック1か所の受診、何れも整形外科の病院を転々としていました。
地域病院のある先生からは、唯一、「何か別の病気?、予後が悪すぎだよねー」 と…言われ。
それで「どこかの病院を紹介してほしい」と質問しましたが、「内の病院は紹介先が無いんです」 と・・・。
結局、緊急入院の時点で、私の全身の骨はスカスカ、後の抗がん剤治療で治療効果が表れるに連れて、163cm有った身長は徐々にちじんで13cmも低くなってしまいました。
加えて今も後遺症で、背中の強張り感は消えていません。
私の様なこんな経験は、決っして、決っして、してほしく無い!!!。・・・と、強く!強く!願っています。
それから、ひん死な状態の私を年末のギリギリに、暖かく迎えてくださったT医大学病院・血液内科の先生方と看護師方々に、心からの深い感謝の気持ちを捧げます。
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私の場合、2018年12月から在宅自己注射を行っています。
開始当初IgGは440~560位(*基準値870~1700mg/dL)で、年に数回原因不明の発熱を繰り返す状態でした。
投薬開始当時、体調は良いながら予防的な感染症対策の意味で、在宅自己皮下注射を開始しました。
投与スパンは2週間に4g/20mlを1バイエルです。
ハイゼントラはヒト由来の免疫グロブリンで、副作用や血液製剤特有のリスクも有りますが1年2か月あまり、特に問題なく経過してます。
移植後の地固め治療で、どうしても免役グロブリンが低値傾向が続き、不安な日常に安心感を与えてくれると思います。
#輸液ポンプの傍らで、流星くんが付き添ってま~~~す!
●参考までに投与手順は、①紙絆創膏6㎝位を数枚用意→②皮下注射をするお腹の部分をアルコール綿で消毒→③20mlシリンジにハイゼントラを注入し、翼状針付き輸液チューブに接続する。*この時シリンジ&チューブ内部の空気を抜く→④おなかに翼状針をセットして、シリンジのポンプを軽く引いて確認→⑤輸液ポンプにシリンジを装着し、20(ml/hr)を入力してスタートボタンを押す。(*注入時間は1時間、ベットの上で横になって安静にします。)
注射部位に痛みを感じたらポンプを停止し、確認する事。
#2020年お正月の最新画像です。
名前・・・流星(りゅうせい、「いいよレスキュー」代表のTさん命名)*アメショーのミックス
体重・・・9~9.5㎏*太りすぎかも?
年齢・・・16歳?です。男の子
出身地・・・神奈川県の動物愛護センター
仕事・・・寝る事&食べる事。しかしテクノモデル社(2015年廃業)の重役です。
性格・・・抱っこ好き、寂しがりや、自己主張はかなり強い!
*もともと私の工場で2人暮らしの相棒でしたが、私がミエローマで発病・入院中一人(猫)でけなげに工場を守っておりました。その後、2015年廃業と同時に自宅生活が始まりました。
◆日本骨髄腫患者の会2019東京ブロック会に参加しました。
昨年12月28日、東京北医療センター(北区・赤羽)で開催されました。
内容は私の解釈でちょっと異なるかもしれませんが、参考になれば幸いです。
●はじめに・・・自己紹介、医療センターの三輪哲義先生は前・自治医科大学学長・
高久文麿先生の強い推薦を受けて現在に至っており、骨髄腫治療研究に熱い情熱を
そそいでおられます。同センターは最高の分析・解析機器を備えているそうです。
尚、保険認可外の高度な解析もできるそうです。
●講演テーマ
①骨髄腫はどんな病気なのか正確に把握する。
②自分の症状をしっかり観察する。
③基本的データの解釈方法を把握する。
④以上を踏まえて担当医と話し合い、納得できる治療を選択する。
●骨髄移植治療薬と薬の作用の違いについて・・・詳細は割愛します。
①免疫調整薬(サリドマイド系)
・・・骨髄腫細胞に血液栄養を遮断、死滅。骨髄腫細胞が骨にくっつくのを防ぐ→形質細胞腫の転移?
②プロテアソーム阻害剤(ベルケイド系)
・・・増殖回路のプロテアソームの増加を阻害して骨髄腫細胞の増殖を防ぐ。骨髄腫細胞が
骨にくっつくのを防ぐ→形質細胞腫の転移?
③ステロイド・・・骨髄腫細胞を溶かす。骨髄腫細胞が出す毒素を中和する。
●形質細胞とはどんな細胞か?・癌化した形質細胞が薬の効果に耐性を持った状況を再発と呼ぶ!
・・・骨髄腫は少しずつ性質が異なる細胞の集合体
●骨髄液(マルク)の染色画像検査の種類・・・詳細は割愛します。
①G分染法・・・最も多く用いられている。骨髄腫細胞の検出に限界がある。*Gとはギムザ染色液の意味
②FISH法・・・詳細な細胞解析が可能である。有効な検査方法である。*蛍光を発する染色液で分析する
●M蛋白の発現(再発)を見落とさない為に、血清・蛋白分画検査を必ず行う。
・・・グラフの一番右の緩やかなγ・ガンマのピークの位置に、特徴的にシャープなM蛋白のピークが発現する。
(*M蛋白は免役グロブリンの一種ですが、百害あって一利無しの蛋白質。骨髄腫の元凶。)
●骨髄腫の主な症状はCRAB・・・詳細は割愛します。
C:高カルシウム血症、R:腎臓障害、A:貧血、B:骨障害
●自分の骨髄腫のリスク段階を把握しよう・・・詳細は割愛します。
①染色体分析結果
②骨髄腫細胞の増殖速度
③どの遺伝子を使っている骨髄腫細胞か?
④自家移植後の早期再発
⑤診断当初からの薬剤不適合
●自分の骨髄腫の病期を把握しよう・・・詳細は割愛します。
●正確な支持療法の実践を目指そう・・・詳細は割愛します。
①ビスフォスフォネート製剤による骨増強 ②各種成分輸血 ③感染症治療
●閉会の挨拶・・・詳細は割愛します。
治療歴20年の患者さんからの励ましのご挨拶で締めくくりました。
●感想・・・骨髄腫は治らない病気ともいわれますが、骨髄腫細胞は少なくなっても消えることは無く、
骨盤以外の部位でで微小に残ってしまう。微小残存病変ゼロを目指す事も一利、骨髄腫細胞の多くはおとなしくしていて、過剰に体にダメージを与えてはいけません。ともかく信頼する主治医と良く相談したいと思います。