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 缶コーヒーコレクターのKOSAIさん所有の1983年秋時点のチェリオグループパンフレット画像を使わせていただき、グループ各社の製品ラインナップ及び当時の各社について考察してみよう。
 
 まずはチェリオビバレッジ東京から。パンフレットの社名部分にシールが貼られていたことから、このパンフの発行前後に社名を日本セヴンアップ飲料からチェリオビバレッジ東京に変更したものと思われたが、これはどうも一筋縄では行かないようなので後に解説する。製品構成はセブンアップとチェリオブランド各種であるが、関東は独自製品が多く上の写真に載っているだけでも以下の製品は関東限定と思われる。
 
(関東限定製品)
チェリオスポーツコーラ、チェリオクリームソーダ、チェリオオレンジドリンク、チェリオアップルドリンク、チェリオレモンドリンク?、チェリオコーヒー、チェリオカプリコーヒー、チェリオレモンティー(商品名は判明しているものと予想しているものの併記)
 
 関東ではペプシコーラを扱っていない関係で、コーラ飲料は独自にチェリオスポーツコーラを販売していた。これは壜入りも販売されており、写真上段に並ぶチェリオ壜の左端に写るものがそれと思われる。1981年時点では八王子市叶谷町と神奈川県足柄郡に工場があったようで、両工場で生産された製品を確認している。果汁飲料系やコーヒー、それにクリームソーダも中部以西と違う製品を販売していたようだ。カプリコーヒーは別記事でも紹介しているが、末期のものはチェリオのロゴが入っている。
 
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 これは国分寺にあった営業所事務所を写したもの。当時の本社は丸ビル内にあったようだが、営業本部は国分寺に置かれていたという。社名が併記されているので、どうも単純に社名変更したものではないようだ。考えられるものとしては、実質同じ会社ながらも法人格を二つ持つことでその役割を分割していたのではないだろうか。日本セヴンアップ飲料の名は残し、セブンアップのフランチャイズ権利等をそちらに管理させチェリオビバレッジ東京はチェリオ製品の製造販売を行うといったように。他のチェリオグループ各社もどうやら同じ状況のようだ。
 
 字が小さいが細かい情報を拾ってみると、セブンアップのブランドを活かして顧客には有名ホテルもズラリと並んでいたようだ。こうしたところにチェリオも置いていたかはわからない。従業員は95名で自販機数は1000台。販売エリアは関東一円・山梨・静岡及び東北・北海道の一部とある。エリアと比べるとかなり小さな数字だ。当時は御殿場にも営業所があり、富士山や富士五湖周辺に製品を卸していた。富士山には古いセブンアップのベンチも残っていたが、今もあるのだろうか?
 
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 パンフレットの表紙画像である。チェリオビバレッジ東京とユナイテッド飲料関東の部分にシールが貼られているが、前者は日本セヴンアップ飲料で後者は極洋カナダドライの名前があったというのは容易に想像できる。其々のブランドのロゴマークが併記されているところに、当時のチェリオグループの複雑さが垣間見える。このシリーズは上記5社を其々扱っていきたい。
 
 最後に、画像使用許可をくださいましたKOSAIさんに感謝に気持ちを込めてお礼を述べさせて頂きます。ありがとうございました。
 
KOSAIさんのサイトは古い缶コーヒーをたくさん扱っており大変興味深いです、是非ともご訪問するのをオススメしたい。