若干18歳の藤本5段が王座戦二次予選で山崎8段を倒して挑戦者決勝トーナメント入りを果たしました。同時に今期の単独最多勝利も決めました。勝率も藤井8冠にわずかに及ばぬ第2位です。

 このままあと4連勝して藤井王座に挑戦する勢いを感じます。彼はまだ今年高校を卒業したばかりです。そして彼が偉いのは藤井8冠や伊藤匠7段がなしえなかった(二人とも高校を中退している)高校生活と棋士生活を両立させたということです。これは大いに自慢できることではないでしょうか。

 そしてついに王位戦のリーグ戦で、藤井8冠がデビュー時になかなか勝てなかった豊島9段に初対局で完勝しました。その強さは本物だと証明されたのではないでしょうか。私は豊島ファンですが、この快挙に拍手したいです。

 いずれにしも無双状態にある藤井8冠に新しい敵が出現したといえますね。かって谷川9段が天下を取った時、谷川時代が当分続くと思われたのに、いきなり羽生9段が登場して牙城を奪った時に似てる気がしないでもありません。この上は1日も早い藤井VS藤本の対局を見たいものです。