M社からまともな連絡が来なくなって3ヶ月。
その間、他の二社は着々と手続きを進め、設計を進め、複数の銀行に融資の打診を進め…と計画はM社抜きでどんどん実現に向けて進んでいました。
私が嘉定の駅でアーチェーリーに行こうとマックでビッグマックを食べているある土曜日の午後、日本から私の携帯電話に着信がありました。
めったにない日本からの着信なので怪訝に思いながらも、番号非通知ではないので電話に出ると、
👩「Mホーム、コンシェルジュデスクのS山と申します」
一瞬「さてはあの担当者、自分ではごめんなさいを言いにくいものだから他の部署にしりぬぐいさせたな?」と勘違い。
👩「先般弊社に頂いた建築計画について」
きた!
👩「その後の進捗はいかがでしょうか?」
え?何言ってるんだ、こいつ。
お前らが勝手に手を休めてるんだろう?他にもしかして何かあるのか?
「すみません、私がHME4YOUに入力して、HOME4YOUからそちらに話が行った案件XXXのことですか?」
👩「はい、XXXの件です。その後どうなっているかと思いました」
このMホームという会社、組織として情報共有ができていないのか、あるいは情報共有というのを単なる潜在顧客リストの提供だと考えているのか、とにかく仕事のレベルが小学生だ。億単位の事業をする資格なし。
この時点で私の中でMホームは今回のコンペ落選決定です。
「このお話は、これまで御社の営業部門と連絡を取っていますが、何か聞いてませんか?」
👩「失礼いたしました、申し訳ありません。どのような状況でしょうか。」
「あー、何も情報が共有できてないんですね、こまりましたね。お聞きしたところS山さんはまだお声からしてお若いとお見受けします。」
👩「さようでございますね」
「S山さんの上司の方はS山さんに『この人たちに電話して状況を聞け』としか言わなかったんでしょうね。」
👩「まあ、細かくは聞いておりませんね」
「リストは自然に湧き出すのではなく、社内どこかのデータベースから引っ張ってくるんでしょうから、それに付随して担当部署とかも顧客マスターに登録されてるでしょう。そういう情報を精査せずに名前と電話番号だけ渡すのは『仕事』ではなく『作業』ですよね。それを行ったのが上司なのか、指示したのが上司なのか知りませんが、S山さんは貧乏くじに当たってしまいましたね。」
👩「何かXX様に私共がご迷惑をおかけしておりますでしょうか」
今、この電話が迷惑なんだけどね!腹立つ!
「おたくさんの営業の方が計算を間違えたのか後任に申し送りがうまくできていなかったのか、とにかく事業資金に数千万単位の差が出ることになりそうだ、という事ですが。」
👩「それは当初からでしょうか」
「7月に話を始めて、12月にそれまでの担当の人が辞めて、1月に引き継ぎのあいさつがあって、現地見学をして、そこで『実はゼロエミ補助金の計算が含まれていたことがわかりました』という話があって、それから3ヶ月ほったらかしです。」
👩「大変申し訳ありません、本件担当者に伝えておきます」
こいつ、マニュアル通りの回答しかしないな。
「ごめんなさいって謝ってもらっても、まあそれがマニュアルだから仕方ないかもしれないけど、普通は対応を求めているのであって謝罪を求めてるんじゃないんです。だから、とりあえず謝る、という対応を取ると相手は殆どの場合怒るんです。それまで怒ってなくても。」
👩「失礼いたしました」
そもそもMホームは社内の情報共有というか連絡体制がいい加減だから、こうなっているのであって…。
Mホームには期待しない。
しかし…遺産相続の動きを加速させなければいけない状況が起こってしまった。