中国の歌手、好妹妹秦昊は読書家で、読んだ本を時々SNSで公開してます。
日本の本もよく読んでるし、本のチョイスも興味深いです。
今回は、6月15日に投稿された12冊について調べてみました。
秦昊のコメントは、かなり適当に解読、抜粋、要約してます。
 
熊猫応援団
 
夜間故事』 蘇童
(現代中国を代表する作家の自選短編集)
秦昊  「読んでいると、小説と現実どちらが荒唐無稽なのかわからなくなる。小説は現実を覗く窓のようなものかもしれない」
 
わたしを離さないで』 カズオ・イシグロ
《莫失莫忘》 石黑一雄
秦昊  「小説のテンポが遅くて読み進めるのに苦労した。最近気づいたのだが、小説でも映画でも、結末が気になるあまり、展開が遅いと焦ってしまうことがある。そんな時はネットで結末を知ってから読むほうが余裕を持って作品を味わえる。物語にとって結末はそれほど重要ではない」
 
闊歩する言葉たち』(Las palabras andantes) エドゥアルド・ガレアーノ
《行走的話語》 愛德華多・加萊亞諾
秦昊  「寓話的で夢のような短い文章(エッセイ?)と奇妙なイラスト。言葉や物語の魔力というのは、一見それっぽくない言葉の中に真実が隠れているところにある」
 
子どもの難問』 野矢茂樹 編著
《哲学家,請回答》 野矢茂樹 等
(2013年の日本の哲学書)
秦昊  「子供よりも、親や、悩みのある“大きいお友達”(大朋友)が読むべき本。『死んだらどうなるの?』『勉強しなくちゃいけないの?』といったことは誰しも考えたことがあるし、答えられなくて困った経験もあると思う。親はいつも子供の悩みを軽視している」
 
你所不知道的日本名詞故事』 新井一二三
(日本のジャーナリストが中国向けに出している本のようです。題名の意味は「あなたの知らない日本名詞物語」)
秦昊  「この本は中国人が意味を誤解しがちな日本語の意味と、背景にある文化現象を解説している」
(そういえば、日本語の勉強はまだ続いてるのかな・・・?)
 
ベロニカは死ぬことにした』 パウロ・コエーリョ
《維羅妮卡決定去死》 保羅・柯艾略
秦昊  「題名は怖いが温かい結末。死を選ぶ勇気のある人なら、好きなように生きる勇気もあるはず」
 
Everything I Never Told You』 セレスト・イン
《無聲告白》 伍綺詩
(中国系アメリカ人のベストセラー小説)
秦昊  「つまらない本で時間を無駄にしたくない時は、受賞歴などが目安になる。この本は2014年にAmazonのブック・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。子供の成功を願う親にお勧め。親にとっては残酷な内容かもしれないが、これを現実にしてはいけないという警鐘だ」
 
哲学大図鑑』 ウィル・バッキンガム/ほか著
《哲学百科》 英国DK出版社
秦昊  「哲学思想や哲学者を紹介した辞典。こうした本を読む利点は、一つの問題に対してみんながそれぞれ別の視点を持ってると知ることができること。誰の考え方に納得できるか? 自分はどんな問題に関心があるのか? 百科事典というのは窓のようなもので、たくさんの風景を一度に見ることができ、好きな風景、好きな哲学者と出会える。ただ、本はでかくて重い」
 
わが悲しき娼婦たちの思い出』 ガブリエル・ガルシア=マルケス
《苦妓回憶錄》 加西亞.馬爾克斯
秦昊  「物語は短く、猟奇的で、極端で、孤独も感じる。『セックスというのは、愛が不足しているときに慰めになるだけのことだよ』」
 
我們都是有歌的人』 姚謙
(好妹妹とも親しい台湾の有名作詞家の本)
秦昊  「本で語られる歌を聴きながら、背後にある物語を知り、何度か涙をぬぐった。特に泣けたのが蔡健雅の『紀念』の話」
 
おとうさんとぼく』 E.O.プラウエン
《父与子》 埃·奥·卜劳恩
秦昊  「誰もが子供の頃に多少は見たことのある古典的漫画。でも今回全編通して読み、作者の背景も知り、悲しくて感動した。興味があれば探してみてほしい」
(ナチス・ドイツ時代のイラストレーターで、ナチスに批判的だったことで逮捕され、裁判の前日に自殺したそうです)
 
小說密碼』 馬原
秦昊  「作家の馬原が、文章を書く心得や文学作品の分析を通して、文学好きの人に一つの視点を与えてくれる。本の中で優れた作家や作品が数多く推薦されるので、データベースとしても使える」
 
本 本 本
 
秦昊は、「こうして読んだ本をシェアするのは、みんなとの交流学習みたいなもので、自慢したいわけじゃないから誤解しないでほしい」と言っています。
「本との出会いは縁だけど、本は“人類が共有する精神の糧”であって、個人の資本や人間像を作るものではない。その人が吸収した知識や情報から生まれる考え、感じたこと、決断、そういったものが人の“顔”を作るのだと考えてる」
・・・みたいなことを書いてます(かなり雑に日本語にしてますzzz