私の映画の楽しみ方
それは美しいシーンを記憶に焼き付けること。
昔も書いたことがあるが、
名画でも、B級映画と言われるものでも、
印象的なシーンが少しでも記憶に残れば、
その映画を見た価値があると考えている。
そういう観点から映画を比べると
昔の映画の方がやはり格段に印象的だと思う、、という話を友人にしたら、
友人曰く、
どこを切り取っても、写真のように、静止画で絵になるように撮影するのが、昔の映画だったそう。
その昔、映画が「活動写真」と言われていた所以はそこにあり、例えば、黒澤明監督はその最高峰だと。
フランスの名画「男と女」は、
まさに、どこを切り取っても絵になる、
写真集のような映画だ。
映画を撮るお金が全くなかったという、クロード・ルルーシュ監督が、当時のセリフ主義のフランス映画の常識を覆し、自由気ままに、
類まれなるセンスをもって
少人数スタッフで完成させた当時異色の映画。
そしてそれがなんと、カンヌ国際映画祭のグランプリを取る。
そのストーリーそのものがまるで映画である。
また映画には、
あのフレンチボッサの火付け役で
シンガーソングライターのピエールバルーが
出演していて、あの名曲「サンバ・サラヴァ」を劇中で歌っている。。ファンには垂涎もの。
「ダバダバダ、、」の名曲は、
フランシス・レイ。
ピエールバルーが、フランシス・レイを
ルルーシュ監督に紹介したことから生まれた、歴史に残る名曲。
全編、どの音楽も素敵。
スポーツカーに加えてさりげなく映る1960年代のヴィンテージカーの数々もたまらない。
私にとっては、五感フル稼働で幾重にも楽しめる最高の映画。
「男と女」で、よりフランスが好きになる。