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『前略はがきでお客様をつかむ法』
販売促進コンサルタント
金田 晃著
明日香出版社 1995年11月24日 初版発行より引用・転載します
まえがき
・・・・・・ふれあいのタネをまく一枚のハガキ
営業の仕事をしている人にとっていちばんほしいもの、それは、お客様だ。
販売に従事している人、サービス業についている人も、ほしいのはやはり、お客様だ。
そのお客様をどうやってつかむか、という問題に対して、私の提案は、ハガキを出すこと。一枚五十円の、あの官製ハガキに自筆でメッセージを書いて送る、ただそれだけである。
あんまり簡単そうな話なので、笑われてしまうことがよくある。きびしい営業の最前線にいるセールスマンに、「もっとわれわれの現場をよく知ってもらわないと」と言われた経験もある。彼らはみな、口をそろえたようにこう言うのだ。
「ハガキでどうやって顧客を開拓できるというのか」
「ハガキで顧客の固定化できるとでも思っているのか」
セールスマンばかりではなく、そんな声を、これまでいろんなところで聞いてきた。セミナーで、講習会で、企業研修の場で、商工会の勉強会の席で。
だが、なにかにつけて、大切なお客様のことを「顧客」などという呼び方をする風潮が広まり、たったひとりのお客様に近づくための努力がないがしろにされている。その反省のきっかけになるのがハガキである、と私は考えている。
それでも「顧客」という呼び方をするなら、「顧客接点」というものについてぜひ考えてみてほしい。「顧客接点」とは、お客様と自分がふれあう部分である。それなしに営業の仕事は考えられない。販売の仕事もおなじである。
ハガキのできることはたくさんある。たとえば、すぐに思いつくのがお礼だ。
「ありがとうございました」という、たった十一文字の短い言葉を、営業や販売、サービスの仕事についている人たちが口にしない日はないだろう。そして、おすすめした商品をお買上げいただいたら「ありがとうございました」と言い、苦労の甲斐あって契約してもらえたら「ありがとうございました」と言うはずだ。たとえ売上げにつながらなくても、「アドバイスしてもらってよかった」と喜ばれれば、反射的に口をついて出るのが「ありがとうございました」だろう。
だが、その感謝の気持を言葉だけでなく、一枚のハガキに託して送る人がどれだけいるだろうか。いない。いや、いないと決めつけては乱暴なら、実に少ない。立場を反対にして、自分がひとりの「顧客」になって考えてみるといい。思わず読み返してみたくなるような、心のこもったお礼状を、一度でも受け取った記憶はあるだろうか。そんな経験を味わった人がたくさんいるとは思えない。
だれもが、もう一歩踏み込んでみるだけの頑張りに欠けている。
実はここが勘どころなのだ。「お礼の言葉」を「お礼のハガキ」で出す。ただそれだけでも、お客様とより深くふれあえる。ふれあいのチャンスはいくらでもあるが、回数だけではない、その中身が大切だ。
気持を相手に文字で伝える。お礼の一枚がお客様とのコミュニケーションにつながるハガキは、ふれあいのタネまきに素晴らしい働きをしてくれる道具だ。
本書は、ハガキをお客様づくりに活用するのがねらいであり、そのツボとコツをできるだけわかりやすく解説した。ぜひ、毎日の仕事に活用していただきたい。
最後に、本書の執筆をおすすめいただいた大勝文仁氏(ビック・ペン社長)、執筆を応援してくださった園部貴弘氏(日本経営合理化協会)に感謝したい。
金田 晃
1995年11月
はじめに・・・・・・ふれあいのタネをまく一枚のハガキ
第1章 お客様をつくりたかったら文字コミで
●営業マンに立ちはだかるカベ ―――― 面談できない状況・・・12
●ムダ訪問の繰り返しからの脱皮 ―――― 文字コミのすすめ・・・14
●注目したい文字コミの魅力 ―――― 数々のメリット・・・17
●提案型営業の重要ポイント ―――― 提案は文書で行う・・・19
●「報連相」にさらにプラス ―――― 「注理比」の強み・・・22
第2章 顧客接点づくりの障害と誤解と突破口
●ごみ箱直行型のDM ―――― 中身と効き目・・・26
●『さし』の関係を壊す ―――― 誤解と煩わしさ・・・30
●DMが読まれない理由 ―――― 大量・同一・一斉・・・33
●面倒臭さを乗り越える ―――― ワザワザの重み・・・40
●超私的な情報の発信 ―――― 信頼の獲得・・・42
●より接近するために ―――― 顧客情報の大切さ・・・45
●三つの「ない」を改善 ―――― 単純で明快に・・・50
●不注意が不信感を招く ―――― 先方の変化を知る・・・53
第3章 なぜハガキが書けないかを徹底追及しよう
●苦手意識の原因をさぐる ―――― 書けない理由・・・56
●知識や技術がないから ―――― 筆不精のもと・・・58
●意外なところがひっかかる ―――― 戦意喪失の要因・・・61
●失敗を最小限にとどめる ―――― 自家製テンプレート・・・65
第4章 すべてを一挙に解決する「前略ハガキ」
●制約が多いとかえって楽 ―――― 電報スタイルの利用・・・72
【前略ハガキのつくり方】【前略ハガキの利点】【前略ハガキの注意点】
●真似るよりヒントをつかむ ―――― 突破口から接点へ・・・81
第5章 「前略ハガキ」の具体例からヒントをつかもう
●とりあえず「0」を「1」に ―――― 感想と反応・・・106
●書いてみて発見できるもの ―――― 勘どころをつかむ・・・134
●スンナリいかない難しさ ―――― 疑問やカベにぶつかる・・・146
●気持ちが通じることの嬉しさ ―――― 反応を報告・・・172
第6章 ハガキを攻略する極意はただただ「拙速」
●先に延ばす心をはね返す ―――― 妙薬は「ヘタでもすぐ」・・・194
●見失ってはならない要点 ―――― 急いでも無礼は禁物・・・200
●「ちゃんとしなければ」を捨てる ―――― ギリギリの合格圏・・・202
第7章 いい印象を与えるための配慮/かくし味とあと味
●ちがいを感じさせる発想と工夫 ―――― 並を突き抜けるもの・・・206
●だからなんなんだと言われない ―――― 得意な分野で接点・・・211
●「型なし」から成長して「型破り」へ ―――― 基本プラス工夫・・・215
おわりに・・・・・・ハガキコミュニケーションで顧客創造
アンケートひとつにも温かみ ―――― 警戒心を和らげる
本当に読まれるDMにするコツ ―――― メッセージであれ
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いい夢を見て下さい![]()
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