今日は、ハルの好きなことについて。
以前、ピアノガイズが好きだという話を書いたのですが
ハルには他にもいろいろ、好きな物があります。
おもしろいなぁ、と思うのが。ラジオ体操。
ハルとラジオ体操の出会いは、ハルが一歳の夏。
私の実家は遠方で、ハルが生まれてからは、毎年夏に2週間程度、帰省しています。
(里帰り出産の時は、3ヶ月間お世話になりました。)
その帰省先でのことでした。
私の実家には、母と祖母が二人で暮らしています。
祖母(ハルにとってはひいおばあちゃん)は、20歳で母を産んだので
ありがたいことに、まだまだ元気です。
今は亡き祖父が、体調を崩したときに
体力作りのために、と祖母が買って来たラジオ体操のビデオ。
そう、なつかしのVHSです。
実家ではまだ再生機もあって
祖母は自分も健康のために、と毎日そのビデオを見ながら体操しています。
それを、毎年帰省するたびに「じ~っっ」と見ていたハル。
その結果どうなったかというと、こちら。↓
1年目、2年目はじーっと見てるだけだったのですが。
(そのわりに、見せろ!とは言う。ジェスチャーで。)
3年目からは、細部まで完コピ!台詞まで(^^;)
それだけならまだしも、全然違うことしてるときまで「脇の下、横曲げです!!」とか言い出して、体操を始める始末。
滑り台すべりながら、体操のアナウンスしてるときもあったり(^^;)
こういうの、遅延エコラリアって言うらしいですね。
ハルは他にも、家にある絵本はほとんど暗記していて、それを絵本を読んでいないときでもベラベラ暗唱(?)します。(最近はそうでもないけど、一時期ひどかった)
遅延エコラリアについては、ドアの開閉と同じで、
どこで相談しても「他害よりいい」「だれかに迷惑かけてる訳でないのなら、そんなに悩まなくても」といった感じの返答をいただくことが多かったのですが
当事者にとっては、「やめさせたい」と思ってしまいますよね。
だって、変なんだもん。(;^^A
それはやっぱり、自分が人の目を気にしてるってことなんだろうなぁ。
「普通を目指さなくていい」って思ってても、やっぱりどこかで普通を求めてしまっているところがあるんだろうなぁ。
最近はそれでも、「小さい声でね♪」っていうと、ささやき声で言ってくれるようになったので、若干良いです(^^;)
それと、自分が慣れて来たっていうのもあり、あんまり気にしなくなったら
遅延エコラリアの出る頻度も、減って来た気がします。
帰省から自宅へ帰って来るときに、「ハルがそんなに好きなんだったら」と、祖母がラジオ体操のDVDバージョンを買ってくれました。
見せると、食事中でもどこでも「体操モード」に入っちゃうので、最近はあんまり見せてませんが…。
でも、ラジオ体操漬けの日々で、良かったと感じていることもあります。
あの日々が、動作模倣の基礎になった気がしているのです。
「『まなぶ』は『まねぶ』から」といわれるように、「まねをする」って、大事なことなんだそうです。
友達がやっていることをみて、自分もやってみる。
定型発達のお子さんでは、ごく当たり前のことが
自閉症児には、難しかったりします。
その基礎を作るために、ABAセラピーでは動作模倣の練習をします。
(セラピストがバンザイしたら、バンザイする 拍手したら、拍手する といった感じで)
その土台作りに、ラジオ体操もちょっとは良かったんじゃないかな?って。(^^)
ハル、帰省時は一日3回は見てました。
特に私の出産前後。私の母は全力でハルと遊んでくれるのですが、手が抜けない人なので、夕方にはフラフラ。
そのころ教育番組にも一切関心の無かったハル、このラジオ体操ビデオには本当にお世話になりました。
ラジオ体操、ありがとう!(ToT)
ところで、このビデオでメインに解説している方は、「長野信一さん」というのですが
(実はいろいろとすごい方で、ラジオ体操の指導で全国回ってらっしゃった方だそうです。
私が小学生のとき、夏休みの朝、ラジオから聞こえて来たのはこの方の声だったのね…と感慨深し。)
我が家ではすっかりおなじみの人となり。
もしかしたらハルが一番始めに覚えた人名は、長野信一さんかもしれません(^^;)
この方、DVDバージョンでも解説してられてて
VHSバージョンとくらべると、たぶん10年くらいお年をめされてる…。
そして、VHSバージョンでアシスタントとして体操していたお姉さんは
今、NHKのみんなの体操で解説をしていらっしゃいます。
う~ん、どうでもいいラジオ体操マニアック知識を披露してしまった…。なんのブログだよ!