妻が脳炎で寝たきりになりました ~めくるめく介護の冒険~

妻が脳炎で寝たきりになりました ~めくるめく介護の冒険~

「自己免疫性GFAPアストロサイトパチー」という脳炎で妻が寝たきりになり自宅で介護しています。発病から現在進行形までの記録です。
順を追って、傷病手当、行政の障害者支援、介護保険等の情報についても書いていきます。


うちには、かめ吉という16、7年前から飼っているミシシッピアカミミガメ(通称ミドリガメ)がいます。

当時、保育所に通う息子が絶対に世話をするからと言って飼い始め、飼った一か月後からずっと僕が世話をしています。

今の家では、庇のある庭の縁側に水槽を置いて、水槽の掃除をするとき、カメは庭の地面に出しています。

約一か月前にも水槽の掃除をして、掃除が終わった後も、しばらく日光浴させてやろうと庭に出していました。

僕は部屋に入り、時折、かめ吉が日向でじっとしているのを、窓から確認していました。

・・・

しばらくして、何かを忘れている気がしながら妻に夕食を食べさせているときに、思い出しました。

急いで庭に出てみるも、かめ吉の姿はなく、家の周りを探してみましたが、かめ吉は見つかりませんでした。

翌日も範囲を広げて探すも見つからず、それから5日くらい雨の降らない晴天の日が続いて、かめ吉はどこかで干からびているんじゃないかと心配していました。

そんな折、町内会のお掃除デーで、うちの二つ隣の家の人が、「何日か前、庭にカメがいた」と話しているのを耳にしました。

「それうちのカメです!」と言って話を聞くと、どこの亀か分からないので、近くの池に放しに行ってくれたとのことでした。

取りあえず、かめ吉は干からびてなさそうでほっとしました。

後日、聞いた方角に池を探しに行くも、それらしい池は見つかりませんでした。

よしんば池が見つかったとしても、自然の池にいるんだったら、もう見つからないんじゃないかと思っていました。

娘が、その池らしいところを知っているというので、一緒に見に行ける日に、一応見に行ってみました。

娘が連れて行ってくれた池は、公園の中のタイル張りの池で、僕が想像していた自然の池とは全く違いました。



池は、水深20センチくらいで、緑の藻がたくさんありましたが、魚などもいなさそうで、「ここじゃないだろう」と娘に言いました。

それでも折角来たので、池の中を見てみると、まさにその時、目の前の藻の間のちょうど透明なところを、一匹のカメがすーと気持ちよさそうに泳いでいきました。

 



マジか!と思いましたが、大きさからいって、うちのかめ吉に間違えなさそうでした。

その日は、もうすぐ家にヘルパーさんが来る時間だったので、一旦、家に帰り、後日、かめ吉を回収に行きました。

回収に行ったときは、池にカモが5羽もいて、なにやら餌をつついていたので、かめ吉のエサもあったんだと思います。


でも、カモに突かれたのか、背中の甲羅に傷が出来ていました。


池から引き上げたかめ吉は、日に焼けたためか色が黒くなり、心なしか少し大きくなったようでした。

一応、いなくなる前に撮っていたかめ吉の写真と見比べて、甲羅の模様が一致して、正真正銘のかめ吉でした。

かめ吉は自転車のかごに入れて連れ戻され、また縁側の水槽に入れられました。


また狭い水槽に入れられたせいか、かめ吉はすごく暴れていました。

果たして帰って来たことは、かめ吉にとって幸せなのか?

取りあえず、カニカマをやっておとなしくさせました。