同じ通信制大学で学ぶ方が違う本ですがこの作家の本が良かったとツィートしていたので読んでみました。

 

 

自分のお母さんの事を書いている話でした。母親は子供.....特に女の子にとっては非常に重要な、その子の将来を決める大きな部分になっているとも言えると感じました。母親が子供にかける言葉や接し方で、例えちゃんと愛情があったとしても、母親の存在は時によってその子のトラウマと成りえる......実際自分の学生時代の友達を見ていても感じる事がありましたし、SNSと言う不特定多数の人達の呟きを見てもそう感じる事が多いです。そして、負のスパイラルを抜け出せる人がそれほど多くはないことも。

 

先日『カラマーゾフの兄弟』を読んで、「精神的な罪」は誰でも起こし得る事でありそれをその人が悔い改めれば、又精神的な暴力を振るった人に対して許す事が出来れば、新しい人間に生まれ変われる......と言う展開に感動しました。そんな事も考えながらこの作品を読むととても辛い気持ちになって、もうこの作家の本を読むのはやめようと思いました。しかし、最後まで読み終えると少し印象が変わってきて、違う本も読んでみたいと感じました。

 

ちょっと驚いた事......ブログを書く前に検索したら、この作者はノーベル文学賞を受賞していました。文学を専攻するならば本当はその辺は知っておかなければいけないのでしょうが......全く気にしていないのです💦本も友達と同じでご縁があれば繋がれるという事なのだと思いました。

 

『ある女(UNE FEMME) 』

アニー・エルノー著

堀茂樹訳、早川書房、1993年