同じ通信制大学で学ばれている方が良いと紹介されていた本です。レイモンド・カーヴァ―の作品は読んだ事がないと思っていましたが、短編作品のタイトルを見たら若い頃、村上春樹を読んだ時に読んだかな?読んでないかな?...............多分読んでいたと思いますが、その時はおそらく何も感じなかったのだと思います💦

 

私が読んだ本の表紙はネットでは見つけられませんでした。

 

以前、村上春樹が訳したアンソロージーの『バースデイ・ストーリーズ』にこの作者の短編が含まれていたと思います。『大聖堂』に似たような話があって.....でも微妙に違うなぁと思ったらこちらはそのお話のロングバージョン的なものだったようです。

 

この本を読み終えて、通信教育のテキストで使われていて読むようになったウィリアム・トレーヴァ―と言う作家と少し作風が似ていると感じました。トレーヴァ―はイギリス(アイルランド)の作家で主人公は主として女性、カーヴァ―はアメリカの作家で主人公は男性と表面的なものは違います。ただ、2人とも作品の結末が物悲しいのにもかかわらずその悲しさの後味が決して悪くないのです。何故、悲しいのに読んで嫌な気持ちにならないのか?それは、主人公に希望の光が見えているからだと、今更ながら気づきました。

 

トレーヴァ―もカーヴァ―も卒論にすることはないと思います。ですが、時間が許す限り他の作品も読んでみたいと思います。

 

『大聖堂』、レイモンド・カーヴァ―著

村上春樹訳、中央公論社、1990年