こちらは2016年の読書記録からです。
エンデはなんの構想もなく適当に書いてこの作品を仕上げた様です。
それにしては凄すぎます。発想も何もかも!
モモと同じで読書を進めていると頭の中に色付きの主人公や景色が浮かびます。
ちょっと感動したのが「見せかけ巨人のはなし」の中に出てきたセリフです。
見せかけ巨人のトゥー・トゥーさんは本当は普通の人なのですが、
遠くなれば遠くなるほど大きく見えるのです。
その為に誰も友達になってくれず、誰もいない砂漠(世界の果て)のオアシスに住んでいます。
恐ろしそうな巨人がとても悲しそうな顔をしているのに気付き、2人は恐る恐る近づいていき
その巨人は実は「見せかけ巨人」であることに気づきます。
何か特別なところのある人間と言うのは多いものですよ。
例えばボタンさんは黒い肌をしておられますよね?
生まれつきの事で、別に変でも何でもない。そうでしょう?
黒であっても、ちっとも構わない。
ところが残念ながらそう考えない人が多いんですよ。
自分が例えば白いとすると、その色が正しいと思ってしまって
黒い人にちょっと反感を持ったりするのですね。
人間はどうしてこうものわかりが悪いのか、困ったことです。
子供の本であるのにこの様なメッセージが書かれている
.....と言うか子供の本であるからこそ、読む子供達にお話しを通して
偏見のない考えを持つ事の大切さを判って欲しいなと思います。