「チェンジリング」 (CHANGELING)
トゥルー・ストーリーですが、悪夢でいっぱい。
誘拐される少年。精神病院に監禁される母親。少年を狙う連続殺人鬼。
そして異様なまでに「ミス」を隠そうとする腐敗しきった警察の実態。
政治的思惑・人間ドラマ。。。全ては、子を思う母親の愛が突き動かす本当にあった事件。これが元となっているお話です。
元となっているといっても、綿密なリサーチの上で書かれた脚本のようです。うまく組み立てられているため、そう難しいお話ではありませんが・・・
全体的には「恐怖」に満ちております。
時は、1928年。舞台はロサンゼルス。シングルマザーの主人公クリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)が仕事から家に戻ると、9歳の息子が行方不明に。
数か月後、警察から少年が見つかったという連絡が・・・しかし会って見ると、全く見知らぬ少年が・・
しかも、その少年自身もクリスティンを「ママ」と呼ぶ。
当時のロサンゼルス市警は汚職がはびこり、その腐敗っぷりを地元の牧師(ジョン・マルコビッチ)は徹底して追求。
これに対し、市警はスキャンダルなイメージ払拭のため、少年行方不明事件を見事解決してみせ、世間にアピールする必要があった。
大混乱したクリスティンだったが、その牧師や歯医者、担任の教師などの協力を得、少年は息子ではない、本当の息子を探して欲しいと訴えつづける。
その時の警察側の徹底した「むかつく」態度が見事。更に、拉致するように、クリスティンを精神科病院にいれ監禁してしまう。
そして、少年だけを狙う連続殺人鬼ノースコットがこの事件に絡んでいたことを、別の担当をしていた刑事が突き止める。
悲しい話ですが、何やら安定した雰囲気が。
おそらく善人と悪人がとても判りやすく、悪を罰するシーンが明確に登場するからかな?
それと、一々、心に響くものがありまして・・・
判りやすく深いセリフと、アンジェリーナの表情、バックに流れるミュージック。
セリフは、その場の雰囲気をバッと盛り上げる。それは、恐怖とか「むかつく」とか、せいせいするようなシーンも含めて・・・
アンジェリーナはタフな女の役ばかりやってるのを見てきたこともあって、
仕方なく面倒をみていた行き先のない「見知らぬ少年」についにキレるシーンや、精神病院で虐待に近い扱いをうけるシーン、殺人鬼ノースコットに詰め寄るシーンなど・・・
アカデミー賞は逃したけど、繊細な演技が目新しいです。
監督(クリント・イーストウッド)自身が手がけるバックミュージックは・・・
優しい悲しい雰囲気の曲なんですよね。この人は、なんだって多才なんだろうか・・・
140分くらいの長編ですが、見た後、お疲れ・・という感じがない。
いつも不思議なんだけど、クリント・イーストウッド監督の映画はいつもそう。それでいて、心に残るものが多いから、更に不思議。
恐怖に満ち、悲しみに満ち、でも正義感には燃えることができる。
実は、スカッとさわやかになれる映画でもありました。
http://www.changelingmovie.net/
(英語)
http://changeling.jp/
(日本語)
