いのち | 悩みとうまく同居できる人になろう 〜人生を楽に生きる簡単な方法〜

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そんな悩みを持つあなた。一緒に探しに行きましょう。

いのち



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すごく励みになります。


今日もお立ち寄りいただいたあなた
いつもありがとうございます。


はじめましてのあなた。
ご縁をいただき感謝します。



南無妙法蓮華経

南無妙法蓮華経

何度も繰り返される日蓮宗のお坊さんの声。


私にとって身近でたいせつないのちがひとつ

消えてしまいました。


すい臓がんステージⅣbの診断から
一年と少し。

ずっと前を向いて元気だった。

『オレはガンじゃない』

が口ぐせになっていたころ、
抗がん剤が効かなくなり

別の種類の抗がん剤も不発。


大病院では手の施しようがないと
追い出され、

程なくして腹水が溜まり、何も食べられなくなった。


それからは早かった。


何度も行ったり来たりする
希望と絶望に振り回され

家族は皆、正気を失う。


わかり切っていたはずなのに
誰も受け入れられない。

腹に落ちる前に骨だけになってしまった。


お通夜の席で嗚咽をあげながら
泣き続ける幼い娘に

『目を閉じて、楽しかったことを思い浮かべてごらん』

『どこへも行かない。いつでも会えるんだよ』

そう言いながら、

自分も同じことをした。


お経の後、お坊さんは娘に向かって言った。

その優しい涙は、これから進む真っ暗な道を
照らすエネルギーになる。

例えそれが涙でなくとも、子供らしく大騒ぎしていようが
大笑いしていようが、すべては同じこと。

迷わずに進むために明るく道を照らしてくれる。

だから、子供が騒いでも泣いても、
その場に居させてくれた親もまた素晴らしい。

その優しい心も、道を照らすエネルギーになる。


そこに居た全員が、すべての行動や思いを肯定され
安らかな気持ちになった。

きっと、父も同じ気持ちで安心して歩んでいった
ことだろう。


無骨で家族ともぎこちなかった父が
46才でおじいちゃんになり、
人が変わったように優しい笑顔を見せるようになった。

不器用な愛情をどう表現していいのかわからずに
いつも勘違いされてしまっていた。

いのちが消えたとき、どれだけたくさんの人に
深く愛されていたのかが、簡単にわかる。


羨ましいとさえ思えてしまった。



自分のいのちの残り時間を意識しながら
オレもすぐにそっちに行くからと
心の中で声を掛けて一旦、お別れをした。


穏やかに。

安らかに。



生きている限り、生きていかなければならない。

いろいろな想いを胸に、それぞれがそれぞれの
日常へ戻って行く。



※私の心が揺れたとき、ブログのお仲間の声に
 勇気づけられ、知識をいただき、心は穏やかになりました。
 ご心配いただいたみなさま、本当にありがとうございました。



それでは、また。