こんばんわ
フットボール欧州最強国を決める
EUROが始まって
全試合観る為に毎日オールで過ごしていますが
ここで特に熱狂した試合をピックアップして
個人的にちょっとした考察を
気ままに書きたいと思います
今日書こうと思うエキサイトな試合は
スペイン対イタリア
世界最強のクラブ、バルサイズムを取り込み
圧倒的なボールポゼッションで常に試合の主導権を握りつつ
数少ないタッチで一瞬にしてペナルティエリアに侵入する攻撃力に加え
瞬時のネガティブトランジション(攻→守の切り替え)から
連携で相手のパスコースを限定しながら高い位置でのボール奪取する守備力
ともに完成度では出場国随一を誇る
言わずと知れた無敵艦隊スペイン代表
対してカテナチオスタイルからの脱却として
中盤の人材の豊かさを存分に出し、司令塔ピルロを中心とした
テンポのあるポゼッションサッカーを完成させつつあり
攻守両局面に全員が参加するコレクティブなスタイルで
守備の安定感はスペインとも互角に渡り合える
新生アッズーリへと変貌を遂げるイタリア代表
ビジャ、プジョルの攻守の要の離脱と不安要素もあるものの
有利かと思われるスペインに対して
自分は、イタリアがどういう布陣でくるかに注目していましたが
スペインは大方の予想通り
得点不足に不安があるための0トップ布陣で来たのに対して
イタリアは予選や親善試合で多用してた4-3-1-2ではなく
おそらく対スペイン用の布陣であろう
3-5-2を適用してきました
この3-5-2には
CBの中核に本来ボランチのデロッシをコンバートし
最終ラインを低めに保ち裏を取らせる事を未然に防ぎながらも
且つバイタルに守備人数をかける為に
3人のCBとボランチ2人とで5人の包囲網を敷く形
さらにマッジョとジャッケリーにという運動量豊富なWB(ウイングバック)を上下させ
守備時は相手がタイトに守る中央を嫌い
サイドからの展開をしてきた時に対しての相手へのチェイシング
さらに状況により流動的4バックになる場合の為の要員にもなり
攻撃時にはワイドに開き、CF2人とトップ下1人を軸に作る攻撃に幅を持たせる
といった戦略が込められてたと思います
試合開始後から
ボールポゼッションを高めつつ試合を進めていくスペインでしたが
イタリアは予想通り両WBをスライドさせ
4バックや、時には5バックへ変化させ数的有利を作りながら
相手にボールを回させながらも
ここ一番で切り込んでくるスペインをしっかりシャットアウトする見事な守備でした
さらにイタリアの攻撃時は、ボールを奪取すると
すぐさま数少ないタッチでポストワークに長けた前線のCFカッサーノやバロテリに渡し
その時間を溜めて落としたボールを司令塔ピルロやモッタが
上がってきたWBに散らしたり、前線へと抜け出すマルキジオに繋いだりと
丁寧でソリッド且つ迅速に敵陣まで侵入し
何度か好機も作り出しました
次第に困惑しつつあるスペインも繋ぎが悪くなり
結果、前半のスペインのボールポゼッションは久々に60%をきったそうです
とりあえず前半は思った以上に
イタリアが明らかにいいサッカーをしてました
後半開始直後からの立ち上がりは一転
パスに対してドリブルの割合を増やしてきたスペインが
イニエスタのドリブルを中心に左から少しずつ切り崩す場面が増えました
対してのイタリアはCFの2人がポストワークし、トップ下のピルロらに落とすものの
前半開始から常に長い上下運動を続けてきた両WBが
運動量豊富ちは言えども、さすがに足へ負担もありスピードダウンしてて
彼らが上がる前にスペインの早いプレスで攻撃の芽を摘まれがちでした
そこでイタリア代表指揮官ブランデッリは
バロテリが警告を1枚受けてた事もあり、バロテリに代え
ポストワークでなく前線に抜け出る動きに長けたベテランCFのディナターレを投入します
それでCFが裏を突くスピーディーな攻撃展開にシフトすると
それが的中
今までサイドにパスを散らすのが多かった印象のトップ下ピルロが
中盤で急にスピードアップし前線へドリブルを仕掛けると
虚を突かれたスペインの中盤は対応が遅れ
ブスケツのマークを振り切ったピルロが
ドリブルに一瞬気をとられた両CBの裏から抜け出るディナターレにラストパスを供給、
それをフリーになったディナターレが冷静に流し込み先制
まさにブランデッリ監督の采配が機能し、イタリアがリードします
ここで完全にイタリアへ流れを引き戻した、と思いましたが
さすがは前回王者スペイン
イタリアの隙を見逃しませんでした
1点先制し守り切れば勝ちという状況で
早めに詰めて絶対潰さなきゃ、と気負ったか浮足立ったかで
前半は絶妙にコンパクトだったイタリア守備陣形が
逆にコンパクトすぎるというか
スペインがバイタルに侵入しないうちに潰しに行こうと前がかりになり
スペインの横パスに釣られ気味になりました
それを利用し
後半開始後に機能してたドリブルでの左サイド崩しに行くのではなく
前半は止められがちだった
得意のパスワークからの中央突破を再び展開
シャビ、イニエスタとつないで
シルバが絶妙なタッチでゴール前の小さなスペースへスルーパス
ここへ右から走りこんだセスクが
守護神ブッフォンに飛び出しかけた、その隙を左足で突き同点弾
こだわってきた中央突破でイタリアの堅守をこじ開けました
この失点でイタリアは我に返り
前半同様のいい距離間で守りを取り戻します
しかしそれでも同点に追いつき勢いに乗ったスペインは
守り疲れで足にきているイタリア守備陣を崩壊させるため
一瞬のスピードでCBの裏を陥れるCFトーレスを投入します
前半よりパスが潤滑に回り
この後も何度かチャンスを作られますが
我に返ったイタリアが集中して、紙一重でシャットアウト
決めきれないトーレスにも助けられ
そのまま同点で試合を終了します
しかし終盤のトーレスの
あのループ気味のシュートは
横の味方に流せば入ってた、という人が多いようですが
あの時、守護神ブッフォンが少し横の味方へのパスを予測し
重心が横にいってたので
横のパスを匂わせた後でのループは最良の判断でした
最近のトーレスがゴール欠乏症でなければ
決まっていたと思います
この試合の分岐点は
▽前半のイタリアのコンパクトな守備
スペインの横パスに釣られずに
詰めるべき所と待つべき所に使い分けが完璧で
デロッシが砦として大車輪の活躍
▽イタリアの先制点
これにより点数的にはリードしたが
逆に完全に整っていたイタリア守備が
気負いになり乱れた
▽スペインの同点弾
スペインがイタリアの隙を突き、流れを持って行ったが
守備の乱れに気づいたイタリアが目をさまし
スペインは思ったよりは少ないチャンスしか作れなかった
▽トーレス起用の遅さ
短いパスで組み立てるばかりで
長距離の縦パスでの一瞬の展開がなかった状況で
長距離のパスで違いを作れるアロンソが
長所を出せずにくすぶっていました印象だったので
トーレス起用はもっと早くするべきでした
▽トーレスのゴール欠乏症
前回大会時には勝負所で決めれるストライカーでしたが
クラブを移籍し、ゴール欠乏症に悩まされ
最近の試合では復調の兆しを見せたものの
この試合では解消できなかった
特に重要な分岐点はスペインの同点弾後
スペインに得点されたことで
先制して自分たちが気負い守備のバランスが崩れてる事に
イタリア自身が気づかなかったら
その後はトーレスがゴール欠乏症であっても
あと2点は取られていたでしょう
といったように
この試合が面白くエキサイティングだったのは
この5点の分岐点で流れが
一転二転している為に、非常に飽きのこない試合だったからでしょう
やっぱり一方が圧倒的な試合よりも
戦術や心理、選手のコンディションにより
流れがどんどん移りゆくような
こういった試合の方が観てる側もアツくなりますよね
そんな試合が多いのもEUROの醍醐味なのかもしれません
また機会があれば、
違う試合を分析したいと思います
少し書きすぎましたが個人的の軽い分析を終わります
P.S
昨日の試合でゴール欠乏症だったトーレスが2得点をあげ
調子を取り戻したっぽいですね(笑)

