ブルズは不思議なチームだ。
練習コートは殆ど半面、しかし速攻で得点を取るチーム。
エースが不在のゲームで、快心のゲームを披露できる。
こんな不思議なチームはあまりない。
あまりないチームだから興味を持って見てみた。
そんなブルズを、私風に少し紹介してみたいと思う。
飛騨高山ブラックブルズ岐阜。
このチームは岐阜清流国体の際のチームから発展し、現在日本最高峰の日本ハンドボールリーグに所属する、ハンドボールの女子チームである。
私とこのチームの出会いはとある食事会。
SNSなどを通して名前をよくお伺いしていた田口舞という選手に出会ったことがキッカケ。
田口選手を知り、講習会をお願いしたご縁で、ブルズというチームに興味を持つことになりました。
ブルズは、なかなか弱い。
田口選手とのご縁で、今シーズンは既に3試合ほど観戦させて頂いたが、尽く負けている。順位表も残念ながら最下位に沈んでいる。
こんなブルズが気になって、年末に練習に見学に行かせて頂いた。
これだけ勝てないチームの原因はなんだろう??
なるほど、これが勝てないチームか…と。
一生懸命頑張っている…ようにも見えるが、なんだか少しだけ違和感がある。
違和感の正体は、すぐにわかった。
「これは部活だ!」
先生が引っ張り、生徒は先生に必死でついて行く。
頑張ってる選手もいる。しかし、温度感が若干違うような気がする。ベクトルは…どうなんだろう??と。
私のイメージしていた、「クラブチーム」の概念が破壊された、そんな瞬間だった。
山川監督は必死にチームを盛り立てようとしている。
選手もそんな監督に必死でついて行こうとしている。
しかし、結果は出ない。
試合を見ていて、いつも選手に思い切りがないことを感じていた。
それは練習でも正にその絵面が広がっていた。
年明け週末の2連戦。
初戦の名古屋戦は現地で、先ほど終わったアランマーレ戦はJHL TVで観戦した。
結果は、名古屋戦は敗戦。アランマーレ戦は勝利!
たった2日間でこうも違ったゲームが出来るのかと驚かされ、愛知でもこんな試合見て見たかったなーと、少し悔しくなるような快心のゲームだった。
しかも、エースの金選手をケガで欠く中でだ。
私はブルズをこう評価する。
シャイだけどポテンシャルのあるチーム。
そして、部活みたいなチーム。
練習を見ても、試合に行っても、彼女たちは至ってシャイだと思う。
SNSの書き込みを見ても思い切りは、ない。笑
でも、何かしたい!という想い秘めていることは端々に感じる。
監督との関係や試合の風景は至って学生そのもの、大学卒業して、ブルズに入学した子供たちのようなチームに見える。
ここまで書いたが、私はブルズを好きになり掛けている自分を感じている。
部活みたいなチームがあって良いじゃないか!
素敵な社会人チームなんかじゃなくても、試合を見るごとにこんなに成長してくれるチームはなかなかないと思う。
高山での開幕戦と今日を見比べれば、同じチームとは思えない。そんな雰囲気を画面越しに感じることができた。
SNSでの爆発力がなくても良いじゃないか!
あの子、知っているけど話しかけられない…みたいなこの距離感。
変に擦れてない、田舎な雰囲気がいたるところに感じられるチームの雰囲気。
私は彼女たちの成長を見守りたいし、ゆっくりの成長こそを楽しみにしている。
これが、私の目から見た飛騨高山ブラックブルズ。
いっそのこと、試合中そんな大人しくしてないで、ケンカ始めちゃうくらいお互いに言い合えばいいのに!
とか、思いながら、彼女たちの成長を静かに遠くから見守っていきたいと思います。