地震・津波・原発災害 | 衆議院議員 岸 信夫 オフィシャルブログ「の・ぶ・ろ・ぐ」Powered by Ameba

地震・津波・原発災害

自民党内で災害対策本部会合。余震の見通し、気象予報、被害状況(人的、建築物)支援活動の状況等について取りまとめ。また被災地出身議員から現場の声を聞く。ガソリン、重油など燃油の不足が著しく、寒さが厳しくなる中早急な物流の復旧が急がれる。避難者の総数は40万人を超えているが、自宅で食糧や物資が不足している方を加えると100万人レベルと言われているだけに、食料・燃油の継続的な供給体制を作ることが必要だが、ガソリンなどは関東にある製油所も被害を受けており、全国からの輸送が必要。

DMATは30チームが活動中。外国からの支援は117カ国、29機関が表明しており、16カ国からの援助隊をすでに受け入れている。

一方、国会も災害関係で必要となる立法のため、本日衆議院、明日参議院で本会議予定。

昨日自民党から政府に対し申し入れした事項は以下;


○震災担当特命大臣の任命。

○混乱を回避する為、官邸機能を原発対策と津波・震災対策の指揮命令系統を二つに分け、 責任体制を明確化する。

○官房長官発表の際に、専門家の補佐を置くこと。

○高齢者、障害者、病人、子ども、女性を始めとして、休館予定の大規模ホテルや余裕のある議員宿舎等への受入れ等、ホテル・旅館等への可能な限りの受入れを要請し、国による費用負担を検討すること。

○政府から自治体に対して「財源は心配しないで躊躇なく対策を打つべし」というメッセ ージを発すること。

○政府から「食料供給体制は大丈夫である」と発信を行うこと。

○物資関連

・特に、水、食料、燃料(ガソリン・軽油・灯油・A重油等)の流通ルートの確保。また医薬品、血液、検査試薬、消毒薬、ロングライフミルク、果汁、お茶パック、パン、赤ちゃん用粉ミルク、簡易トイレ等も重要。

・道路・港湾の復旧等、ロジスティクスを早急に確立すること。特に港湾からのアクセス道に関し、大至急障害物を除去し、海運を活用すること。

・自衛隊等の能力を活用し、医療・入浴・トイレ等を早急に被災民に提供する。

・国家備蓄・民間備蓄を活用すること。

○原発事故関連

・モニタリング・ポストを10km地点、20km地点、30km地点等に環状に配置し、数値をインターネットでリアルタイムに流す等、適時適切な公表を行って、国民の不安・疑念を解消すること。その際、放射線量の健康に与える影響等の周知を徹底すること。また、原子炉格納容器が壊れていないと判断する根拠データを公表すること。

・官邸と東京電力が一体となる体制を作ったが、官邸と現地(福島)とも密接な連携体制を確立すべき。原子力保安院・東京電力等がバラバラに会見・発表するのではなく、一体的に行うこと。

・現在、屋内退避勧告が出されている福島第一原発の周辺20-30kmの住民について、圏外退避を至急指示すべき。その際周辺各県への退避も視野に検討すること。

・現地は退避の為の車輌のガソリンに困窮しており、供給体制を至急に確立すること。

・停止した原子炉の冷却・安全化と共に、使用済燃料の冷却状態の確認・確保に万全を期すこと。

○計画停電関連

・早期に計画を提示し、企業の生産計画等が立てられやすくすること。

・特に鉄道輸送・病院・在宅患者等に対して配慮すること。

・児童・生徒の通学時間帯(信号機が機能しない際の安全確保や鉄道が動かない際の通学手段の確保など)や、学校における授業時間帯(授業が分断される際や給食の調理など)に停電の時間が当たる際の対応方針を策定すること。

・東京湾岸の火力発電所の復旧など早急に行うこと。

○外交・自衛隊

・救援・復興支援が長期化することを見越しての自衛隊の交代要員等を検討すること。

・松島の航空自衛隊基地の航空機に関し、必要ならば予算措置を行い、早急に調査・修理を行うこと。

・10万人体制に伴う運用の影響も考慮し、必要予算を確保すること。

・米軍との協力体制の推進。

・在外公館における支援金受付(現在の支援金受付は国際赤十字のみ)

・中国・韓国・フィリピン等の大量の研修生(労働者)の安否確認。

・外国人留学生や研修生(労働者)に対する見舞・生活支援・帰国支援等を手厚くすること。

・海外からの支援チームの活動支援と、特に原発関係の丁寧な情報提供。

・政府の会見は外国人にも分かるように同時通訳やテロップ表示を行うこと。

○雇用対策

・雇用調整助成金の運用拡大による雇用維持を図ること(企業負担の軽減)。

・失業保険の失業給付期間の延長等と特例納付の拡大。

○税制関連

・税制始め、確定申告等についても税制控除や申告の延期等の措置を講ずるべき。

・平成7年の「災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律の一部改正」や「阪神・淡路大震災の被災者等にかかる国税関係法律の臨時特例に関する法律」をベースに対応すること。

○金融関連

・急激な資金需要への対応の為、銀行等の窓口、ATMの早期復旧(個人資金ニーズへの対応)、中小・小規模企業者の資金ニーズへの対応、地方銀行等、地域金融機関への万全な支援体制等を確立すること。

・被災地以外の地域においても、政策金融等の活用により、資金需要の円滑化を図ること。

・証書がなくても、払い戻しができる措置を金融機関において講ずること。

○4月1日から開始予定の高速道路新料金制度については、混乱回避のため、中止すべき。

○緊急通行車両確認標章は出発地の警察署等で発行するが、発行基準を大幅に緩和し、この標章で日本全国の全ての高速道路を無料で通行できるようにすること。また、制限区域も栃木以北とすること。更に、重機等の運搬も緊急通行車両に加えること。

○災害復旧事業は、全額を国が負担すると宣言すること。また改良復旧事業についても、当然、全額国庫負担事業に含まれると宣言すること。県土、地域の復興については、用地調整、測量調査、計画作成の段階からの支援を行うと宣言すること。

○学校耐震化工事等の国庫補助率のかさ上げ措置の有効期限が、平成23年3月31日に切れるため、かさ上げ措置を5年間延長すること。

○公共学校施設の耐震化工事を加速する必要があり、補正予算などで必要な予算を確保すること。

○がれきの処理計画を迅速に策定し、実行すること。

○検死体制の更なる強化及びご遺体の埋葬等に関する尊厳ある対応(必要な資材の確保等)

○3月交付の特別交付税(7551億円)について、全自治体への速やかな配分を実施すること。また、平成23年度予算関連法案「地方交付税一部改正案」について、特別交付税の割合引下げ部分を削除すべき。

○行政機能を失った市町村について、行政の代行について法制化(代行機関は、市町村を包括する県を想定)を検討すること。(国民健康保険・介護保険・生活保護・年金給付・教育委員会)。

○市役所・町村役場への各府省横断の人的支援体制を組織化して、市町村行政のバックアップを検討すること。

○平成23年度補正予算の編成に当たって、大型の地方交付税措置を行うとともに、特に被災自治体に対して地方交付税を大幅に加算すること。

○生活貸付等、緊急に必要とされる生活費への対応(生活福祉資金貸付等)。

○医療機関・介護施設への医療費・介護費用の確実な支払いを可能とすること。窓口負担の免除等に伴う保険者の財政負担の軽減を検討すること。

○関係団体等への情報収集及び連携を強化すること。

○被災地のペット問題についても配慮すること。