NIMBY | 衆議院議員 岸 信夫 オフィシャルブログ「の・ぶ・ろ・ぐ」Powered by Ameba

NIMBY

NIMBY - Not In My BackYard 「ウチの裏庭にはやめてくれ」。必要なのはわかるけど、自分が被害をこうむるのはごめんだ。原発やごみ処理場、基地などの迷惑施設はおおかたNIMBY。NIMBY施設は近隣に存在することでなんら利益を得ることがない。原発がそばにあっても、電気料金が安くなることはない。ごみ処理場が近くても処分費用は変わらない。

 地域としてどうしても必要な迷惑施設を受け入れてもらうには、近くにあることにより何らかのプラスが得られなければらない。だから道路や公園、運動施設など様々な公共施設整備や防音対策工事などのために予算が組まれる。

 同じNIMBYでもその存在が決定的に安全を脅かす場合はどんな代償をはらっても存在を受け入れることは出来ない。沖縄普天間基地の場合、米軍側も危険性を認めており、一刻も早く移転せねばならないのは意見が一致するところだ。あらゆる検討がなされ、そして辺野古への移設が唯一可能な案とされた。にもかかわらず10年以上かけても移転できていないのは自然破壊という新たなリスクを克服できていないからだ。

 いま鳩山政権では移転先をめぐって迷走を繰り返している。防衛大臣は辺野古しかないことが理解できたようだ。外務大臣も空軍の戦闘機と海兵隊のヘリ部隊が同居するという嘉手納統合案がいかに荒唐無稽のものか分かったのだろう。あとは総理大臣が結論を出す番だが、これがまったく理解されておられない。早期決着を言ってみたり、来年の名護市長選以降と言ってみたり。いったいオバマ大統領とはどのような話し合いをしたのか。

 国防の問題を地域住民の声にゆだねるのは最高責任者としての総理の責任放棄である。普天間の危険除去が最優先の課題だ。早期の結論を期待する。