日銀総裁人事 | 衆議院議員 岸 信夫 オフィシャルブログ「の・ぶ・ろ・ぐ」Powered by Ameba

日銀総裁人事

 政府は日銀総裁候補を武藤氏から田波氏に差し替えて国会に諮ってきました。水曜日正午より開会された本会議での採決結果は総裁候補は否決。日銀総裁が空席という事態となりました。

 民主党の挙げた否決の理由は武藤氏と同様に「財金分離」。田波氏も大蔵事務次官経験者です。しかし、国際協力銀行総裁として国際金融や政府開発援助をとりしきり、国際人脈も豊富で日銀総裁としての資質は充分に満たしているといえます。一方で財務官経験者の名前が挙がった際はうけるだろうとも言われました。理論的一貫性がない。財務官よりも上級の次官では駄目だというのです。これではもともと民主党はこの人事を政局にすることしか考えていないといわれても仕方がないことです。

 本来、日銀総裁と二人の副総裁は一緒に審議されるべきです。3人のうち気に入った人だけを認めほかは差し替えるというのでは、逆に全体として偏った人事になりかねない。まさに日銀人事に国会が干渉することになります。日銀総裁の人事権は総理にある。国会は個人の資質を確認することが役割です。この際国会同意人事の有り方自体を考え直す必要があると考えます。

 ニュースによると今日、福田総理から正式に副総裁を任命された白川、西村両副総裁が各党に挨拶に廻った際、民主党山岡国体委員長は白川氏に対して、「総裁代行ではなく総裁をされたらどうですか?」というようなことを言ったそうです。任命権者は総理大臣です。あたかも自分たちが人事を司っていると思っているのではないでしょうか。