参議院代表質問-米国産牛肉輸入問題 | 衆議院議員 岸 信夫 オフィシャルブログ「の・ぶ・ろ・ぐ」Powered by Ameba

参議院代表質問-米国産牛肉輸入問題

7:30 芝増上寺で行なわれた浄光会 に出席後 党本部、 「動植物検疫及び消費安全に関する小委員会 」へ。 9:20 国対 9:40 議運  9:50 議員総会 10:00 本会議 と続く


議員総会にて

(本会議前の議員総会の様子)


本会議は金曜日の演説に対する民主党 江田五月議員と 我が党の青木幹雄議員会長による代表質問。

各党を代表する質問ゆえ、江田議員にはもう少し格調の高い内容と態度で臨んでいただきたい。

耐震強度偽装やライブドア問題など、昨今倫理観の欠如を根本とするような事件が続くが、これを小泉改革による心の荒廃と結論付けるのはいささか軽率ではないか。それよりも民主党を支援する日教組が長年かけて取り組んできた日本人の価値観や倫理観を破壊する教育の成果であると考える。


それに比べ青木議員会長による質問は大所高所より参議院の存在意義を論ずる誠に風格のある代表質問であったと思う。


正午より ユスフ・カッラ インドネシア副大統領一行の歓迎レセプション。 副大統領のスピーチでは、日本はインドネシアにとって大変重要で大切な国であると最大級の賛辞が述べられた(この部分は通訳もれがあったが)。副大統領以下大勢の閣僚がこぞって同行している事からも、日本とインドネシアの長年にわたる友好関係が証明される。

 インドネシア副大統領

  (ユスフ・カッラ インドネシア副大統領と)


ところで、 米国産牛肉輸入問題である。 先週金曜日に、輸入された牛肉から、除去されていなくてはならない脊柱が残っているロットが発見された。日米間できっちりとしたルール作りがなされ、食品安全委員会のリスク評価がなされた上での輸入再開であったが、米側の非常に稚拙で初歩的なミスにより漸く戻りかけた牛肉にたいする信頼が台無しにされたことに怒りさえ覚える。

報道では米国の食肉加工業者が、脊柱を除去しなければならないことを認識しておらず、さらに米側の検査官もそのことを知らなかったというお粗末な事態である。輸入の全面禁止措置は当然であり、米政府も認めていることであるが、それでも加工業者の中には「一社一施設のミスにより全面禁止にするのはおかしい」というコメントをするところがあった。確かに真面目に取り組んでいる会社にとっては大変迷惑な話ではあろうが、ことは我々日本人の食の安心に関わる重大な事件である。米国は国として輸入再開を求めてきた以上、約束したことは関係者全員がきちっとやってもらわねばならないし米国農務省には監督責任がある。今輸入を続けたとしても信頼の失墜した米国産牛肉を買う消費者はいない。アメリカ人と日本人の食(あるいは牛肉)に対する意識の違いをしっかり認識しなければ、ただ米国自らの利益さえ失うだけである。

日本向け輸出プログラムは米国内向けや他国向けとは違う。特定危険部位の定義も違う。米政府はパッカーに対し食肉加工過程におけるプログラム遵守の徹底をするとともに、検査官に対する教育を徹底すると同時にパッカーに対する検査官の監督責任を認識させるべし。

農水省、厚労省が12月に行なった査察では問題ないことを確認していたとのことだが、すべての施設の早急な査察が必要である。また新規の施設認定には日本側の査察を条件とすべきではないか。 また、仕向け地別にルールが異なる場合これを同一の検査官が適切にさばくことには限界や誤認識も生じうるので、日本向け加工時には日本人検査官を立ち会わせるなどの措置が必要ではないかと考える。 たとえ米国側の責任によるミスであっても、我々政治家もかかる事態を招いたことに対し重大な責任を痛感し、食の安心回復のために万全を期したい。