傘の色に興味を惹かれてポチっとクリックしたら、パープルの傘。

そして、ひらめいたことということなので、紫陽花の写真あったかなと、先日見た紫陽花。それから、空想タイム。


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辺りが紫色に染まった。

そっと後ろから君の傘。


綿菓子のようにふわふわとした空間に早変わりし、まるで世界は君とわたしだけしかいないみたいで、なんだか甘い。くるりと君の方に体を向けると、紫の紫陽花が傘のように頭上に咲いていて、雨露がキラキラと滴る。


わたしも茎を柄のように持ち、その拍子に触れた君の指先に紫陽花が揺れる。雨がサンキャチをしながらくるくるわたしたちを囲み、ふわりと体が浮いたと思ったら、足元に草原が見えてふわふわと降り立った。茎は傘の柄に戻っていて、露先からポタリと露が垂れたと思ったら、その視線の先に虹。星空。月が駆ける。君はふわりと微笑んでいる。