昔、ピアノを習っていたことは書いたけど、実家に帰ったら写真が飾ってあった。
これは、発表会で弾いた連弾。
連弾では、たしか『ドナウ川のさざなみ』と『グリーンスリーブス』を弾いたことがあったんだけど、わたしのソロでは出ない、「ムードたっぷり」だったようだ。
なぜなら、わたしにはムードが出せないから。
バレエでも言われていたことなのだけれど、ムードがある曲は踊れない、弾けないって。
ただただスピード勝負というか、勢いよく飛んだり跳ねたり回ったり、お転婆じゃないと。
だから、子犬のワルツとかで踊ってた。
小学生に色気やムーディーさを求められても困るよ！
と思わずにいられないが、出せる子には出せる。
連弾のパートナーは、むしろムーディーがお得意さんだった。
意識してなさそうなのに、なぜそんなにムードたっぷりに弾けるのだ！
ま、逆にお転婆は苦手かもしれないけどね。
と考えておくことにする。
しかし、三つ子の魂百までなのか、いまだに色気もムードも出せない。
だからきっと、年齢ではないのだ。
わたしにもいつか、出せる日が来るだろうか。
＊野田澤彩乃＊