今日は海の日。

写真は数年前に行った地球上のどこかの海。

当時はまだ髪が短かったころ。


というそんな海の日というわけで、空想してみました。

昨日買ってまだ冷凍庫にしまってある、アイスも思いながら。



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アイスが汗をかいている。さっきまでキンキンに冷えた部屋にいたのに、外に出た瞬間汗をかきはじめた。外に連れ出したわたしは慌ててかぶりつく。
目の前は海。ここは燦々と陽光が降り注ぐ浜辺。聞こえる人々の声。夏の海は賑やかで華やかで活気にあふれている。

話し声に引っ張られて思考が止まる。
アイスが浜辺に吸い込まれないようにとだけ今は考えているけれど、冷たさに意識が囚われたとき、思考は冬の海に飛ぶ。

燦々と降り注ぐ陽光が、急かす。アイスの冷たさが冬に引っ張る。話し声が思考を止め、波の音が思考を刺激する。そして誘う。ねぇここに来て、足を海水で濡らして。素足の裏に感じる砂の感触を思い出し、ますますアイス棒を握る手に力が入る。