二十.主上殿下の返書(7) | のあのあlife

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『雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)』に史上最強にどハマリしてしまい♡2017年も自分の勉強兼ねて原作小説を翻訳しつつ、パク・ボゴム君とキム・ユジョンちゃんのボユカップル、密かに熱烈に応援中です~♡(笑)
2021年4月、またこのブログ再開します☆

ラオンが淑儀殿(スクウィジョン)を出る時、いつの間にか、辺りは濃い暗闇に染まっていた。

「はぁ・・・・。」

ラオンが重い心で、手に持っている手紙を見下ろした。明日、夜が明け次第、主上殿下(チュサンチョナ)へともう一度手紙を持っていってほしいという要請と共に渡された手紙だった。

主上殿下(チュサンチョナ)と淑儀(スクウィ)媽媽、お二人の間に何かあったのかしら?

ラオンが首を傾げながら集福軒(チプボクホン)の門を越えかかった時だった。

「もし。」

少し前まで、パク淑儀(スクウィ)の傍で涙を流していたオ尚宮(サングン)だった。足早にラオンの傍まで近寄ったオ尚宮(サングン)は、意外な言葉をかけた。

「ホン内官、淑儀(スクウィ)媽媽のお手紙、あえてお渡しせずとも良い。」

「それはどういうことでしょうか?」

「どうせ主上殿下(チュサンチョナ)の返書は同じだから。手間のかかる仕事はしなくてもよいと言うのだ。」

「しかし・・・・。」

オ尚宮(サングン)の言葉にラオンは頭の中が複雑になった。その時、オ尚宮(サングン)が懐から赤い封筒を取り出して、ラオンへと渡した。

「読んでみなさい。」

「これは・・・・。」

「四日前、主上殿下(チュサンチョナ)が淑儀(スクウィ)媽媽へと送られた返書だ。」

「・・・・・?」

読んでみよと言われても、二の足を踏んでいるラオンへと、オ尚宮(サングン)はもう一通の赤い封筒を差し出した。

「それから、これは七日前に主上殿下(チュサンチョナ)が淑儀(スクウィ)媽媽へと送られた返書だ。」

ラオンはきょとんとした表情で二通の赤い封筒を交互に見た。オ尚宮(サングン)が躊躇しているラオンを急かした。

「読んでみなさい。」

「しかし畏れ多くも小人(ソイン:私)などがどうしてこれを読むことができましょうか。」

「心配せずに読んでみよ。」

一体どんな内容だからって皆こんなことをするの?

躊躇っていたラオンは、もう知らない!という気持ちで、手紙を開いた。それからしばらく後、手紙を読んだラオンの目が丸くなった。

これ・・・・これは・・・・・!

驚いたラオンはまた、別の手紙を開いた。しかしそれもやはり・・・・・。」

「いくらなんでもこれはないでしょう。」

これぞまさに、白紙。主上殿下(チュサンチョナ)が淑儀(スクウィ)媽媽へと送られた返書には、まるで何も書かれてはいなかった。

 

 

***

 

 

「ただいま戻りました。」

資善堂(チャソンダン)へと帰ったラオンが疲れた声で言った。

「今帰ったのか?」

座布団(ポリョ)の上で横になって書籍を読んでいたヨンが、手を挙げて見せた。

「花草書生(ファッチョソセン)いらしていたんですか。」

主上殿下(チュサンチョナ)の返書を見てしまった衝撃で、ずっと暗かった神経が、再び鋭く尖った。あの突発的な唇の接触事故以来、ヨンを見ると、自分でも気づかぬうちに緊張した。この人は男が好きな男だと、何度も自分へと言い聞かせているにも関わらず、意に反して心臓はしきりにどきどきと跳ねた。

いっそ会わなければいいのに。

そんなラオンの気持ちなど分かるはずもないというように、花草書生(ファッチョソセン)は最近になって、毎日のように資善堂(チャソンダン)へとやってきた。自分をじっと見つめてくるヨンの視線から逃げるように、ラオンはなんとなく大梁の上に目をやった。そこには、いつものようにビョンヨンが背中を見せたまま、横たわっていた。

「キムヒョン。」

「・・・・戻ったか。」

不愛想な一言。しかし、その一言が、ぴんと張られた弓のように緊張していた感覚を、少しは緩めてくれるようだった。心強い味方が背中の後ろにいるような、気楽な感じがした。

キムヒョンみたいな方が私の兄上(オラボニ)だったらどんなにいいかしら。

さも残念な気持ちの溢れた眼差しでビョンヨンを見つめたラオンは、長いため息をつきながらその場に座った。その姿が気に食わないとでもいうように、ヨンが短く一言言った。

「ソイツを見る時と、私を見る時の目つきが全く違うんだな。」

言ったヨンの声には、密かに棘が見えた。実におかしなことだが、ラオンが、『キムヒョン、キムヒョン』と言うたび、妙に気になった。親鳥の後を追う雛鳥のように、居所に帰るや否や、『キムヒョン、キムヒョン』と探す姿が。

「そう・・・・見えましたか?私がちょっと今日は疲れていて、そう見えたんでしょう。」

「疲れた?一体何の仕事だったのだ?」

「淑儀(スクウィ)媽媽の書簡婢子(クルウォルピジャ)のお役目をして、戻ったところです。」

「淑儀殿(スクウィジョン)?」

ヨンが興味深いと言うような視線でラオンを見つめて言った。

「一日中骨を折って来たのだな。」

「え?どうして分かったのですか?」

「淑儀(スクウィ)媽媽の書簡婢子(クルウォルピジャ)のお役目をする宦官ならば、主上殿下(チュサンチョナ)へ手紙を渡しに行ったのだろう。主上殿下(チュサンチョナ)が淑儀(スクウィ)媽媽へ送る手紙の返書のことは、宮殿内の公然の秘密なのに、そんな返書を伝えて来たと言うのだから骨を折って来たと言うのも当然のことじゃないか。」

ヨンの言葉に、ラオンの目は丸くなった。

「では、主上殿下(チュサンチョナ)が淑儀(スクウィ)媽媽へどのような内容の返書を送っていらっしゃるのかも全てご存じだと言うのですか?」

「言わなかったか?二人の間で行き来する手紙の内容は、宮殿内の公然の秘密だと。噂に疎いお前のような人を覗いて、皆知っている事実だ。」

「まさか!いくら宮殿だとは言っても、どうしてこのようなことまで噂で流れることがあると言うのですか?」

「主上殿下(チュサンチョナ)へと上げられる全ての文章はあらかじめ宦官たちが把握しているということも知らぬのか?宮殿の宦官だという奴が、どうしてそんなことも知らぬのだ?」

「公式的な文章がそうされていることは知っていました。けれど、これは主上殿下(チュサンチョナ)の極めて個人的な文章です。まさかこのようなものまで宦官たちが調べると言うのですか?」

「一国の君主(主君;チュグン)には、個人的なことなどないと言うのが法だ。」

「はい?」

「食事をする時も、眠る時も、君主には私生活(プライバシー)と言うものはない。それが宮殿の法度である。さらには、女人と愛を交わす時ですら・・・・・。」

ヨンは言葉を濁した。

「このような極めて細かなことまで誰かの目を通さなければならないだなんて・・・・そうだとしたら、主上殿下(チュサンチョナ)と言えど、ただ幸せなわけではないのですね。それにしても、いくらなんでもこれはひどいです。」

ラオンは無意識に声を高めて言った。

「何がひどい?」

ビョンヨンが大梁の上から飛び降りながら聞いた。

「主上殿下(チュサンチョナ)が毎回淑儀(スクウィ)媽媽へと白紙の返書を送られていることです。どうしたらこんなことができるのですか?」

「今回も白紙だったのか?」

ビョンヨンの問いに、ラオンが頭を頷かせた。

「はい。白紙でした。一体何をお考えで白紙の返書を送られるのですか?」

「さぁ。」

ビョンヨンが片方の壁にもたれかかって座ると話を続けた。

「毎回だからな。言いたいことがないからそんな返書を送るんだろう。」

「言いたいことがないとは、どういうことですか?」

「気持ちがないからもうこれ以上言うことがないってことなんじゃないか?」

ビョンヨンの白けた言葉に、ラオンは信じられないと言う表情でもう一度聞いた。

「殿下(チョンハ)は本当に淑儀(スクウィ)媽媽に対する気持ちをお捨てになったと言うことですか?」

「・・・・・・。」

ビョンヨンは答える代わりに黙り込んだ。

「まさかそんな・・・・。」

ラオンの顔に不安な様子が浮かび上がった。涙の溢れたパク淑儀(スクウィ)の顔が思い浮かばれたからだ。

「そんなこと、だめなのに。絶対そうだったらだめなのに。」

ラオンは白紙状態の手紙を広げると、泣きべそをかいた。

その時、ヨンが書籍を片側へと片づけて、話に割り込んだ。

「流れていくのが歳月で、長年の波の中に愛の記憶も流れていくのが定め(法)なのだ。過去の切なかった愛も、歳月の流れに色あせるだろう。懐かしささえも。」

その冷たい断言が、ラオンの胸に痛々しく刺さった。

「そんな定め(法)がどこにありますか?」

わけもなく癪に障った気持ちで、ラオンはヨンに向かってきつく非難した。

「何?(ムォラ?)」

「歳月の流れの中で、愛の記憶も流れてしまうとおっしゃいましたか?しかし、人によって歳月の流れは違うものです。淑儀(スクウィ)媽媽の歳月は、まだ主上殿下(チュサンチョナ)のところに留まる湖だということです。主上殿下(チュサンチョナ)にとっては淑儀(スクウィ)媽媽は色褪せた過去の愛かもしれませんが、淑儀(スクウィ)媽媽には主上殿下(チュサンチョナ)は今もまだ、美しい恋人なのです。」

ラオンは主上殿下(チュサンチョナ)の返書を手にして、少女のような表情をしたパク淑儀(スクウィ)を思い出した。

「すでに流れた男の気持ちは戻っては来ない。愛は不意に訪れてくるものだが、不意に消えてしまうというのが定め(法)。その愛がおわっていないと言って泣いて騒いでみても、無駄なのだ。」

「それならば・・・・。そうおっしゃらなければならないのではないですか?もう終わったのだと。これ以上待つなとだけでも、言わなければならないのではないでしょうか?これでこそ一時愛した相手に対する礼儀なのではないでしょうか?」

「誰が畏れ多くも王(イングム)へと礼儀を解くのだ?君主(クンチュ)とはそのような礼を解かれる理由も、必要もないのだ。」

「君主(クンチュ)は・・・・主上殿下(チュサンチョナ)は・・・・男ではないですか。」

ラオンの声が水気を纏った。これは不公平な仕打ちだった。

畏れ多くも見に行くこともできない程に高いところにいらっしゃる方の愛とは、そういうものなのですか?

感情に火が付いたラオンは、とうとう目頭に涙が溢れて来た。

その時、ずっと黙っていたビョンヨンが、突然口を開いた。

「ところで、主上殿下(チュサンチョナ)はなんで何もない白紙を送られたんだ?」

続いて、花草書生(ファッチョソセン)の声も聞こえて来た。

「そう言われてみれば、おかしくもあるな。本当に淑儀(スクウィ)媽媽への気持ちがないのであれば、返書など送りそうにない方なのに。白紙を送られたと?なぜ?」

「そうですね。何故そうされたのでしょう?」

もしやヨンやビョンヨンが私の涙を見てはいないかと思ったラオンが、慌てて袖で涙をぬぐいながら聞いた。その姿をじっと見つめていたヨンが、さっと頭を回して言った。

「そんなにも気になるのならば、お前が直接調べてみたらいいではないか。」

「・・・・・はい。」

なぜ気付かなかったんだろう。そうよ、これくらいのこと。調べるのが何よ。一体どういう理由で淑儀(スクウィ)媽媽へと白紙の返書を送られるのか。主上殿下(チュサンチョナ)の本心、直接調べてみようじゃないの。ところで、なんだか気になることの難易度がだんだん上がっているような気がするけど。

 

 

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きゃーーーーー☆久々にヨンと、キムヒョンと会ったわ♪♪♪♪

 

メイキング見まくった後なので超興奮しちゃいました≧(´▽`)≦

 

随分時間かかってるけど、そう言えばまだキス事件を気にしてるラオン(笑)(笑):*:・( ̄∀ ̄)・:*:

 

意識しちゃってるのに気づかない~~~・・・気付こうとしていない~~~・・・・

 

と、ビョンヨンは相変わらずカッコいいし・・。さり気なさが。

オラボニだったらいいのに~・・・って(笑)こっちにもまだ恋愛って感情ではなさそうですがね(´∀`)

 

そんなラオンの目つきが自分とビョンヨンと違うことが気に食わない世子。

 

(笑)(笑)(笑)

 

べ・・・・別に気にしてなど・・・・。ごほ。。んんっ!!!!

 

「・・・・・・・。」

「・・・・・・・。」

小説じゃ、こんな関係じゃないですがね゜+*:.(●’v`*pq)

 

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