十三.感慕如在圖(カンモヨチェド)*原文まま (3) | のあのあlife

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『雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)』に史上最強にどハマリしてしまい♡2017年も自分の勉強兼ねて原作小説を翻訳しつつ、パク・ボゴム君とキム・ユジョンちゃんのボユカップル、密かに熱烈に応援中です~♡(笑)
2021年4月、またこのブログ再開します☆

かかとを上げて白い白装束を着たウォリの後を追った。そろりそろりと、息を殺したまま。そうして、着いたところは、他ならぬ資善堂東の楼閣だった。流星雨のように流れ出る乳白色の月の下で、静かに立っていたウォリは、警戒するようにきょろきょろとあたりを見回した。

草むらに隠れていたラオンは、好奇心に満ちた目でその姿を見守った。昨夜逃げて行ったので、もう来ることはないと思っていたのに、どんな用があるのかまた現れたのだ。

一体何をしようというのかしら?

気になりつつも見ていると、見ている人がいないと思ったウォリは安心して、胸に抱えていた物を、慎重に楼閣の手すりの上に置いた。濁りのないきれいな水の入った水の器だった。ウォリは、まるで世の中で一番大切な物を扱うように、慎重な手で、水の器の位置を何度も移した。空の上の月が、そのまま水の器の中に盛り込まれてようやく、満足したように、慌ただしい動きを止めた。それで終わりかと思ったのだが、違った。

ウォリは今度は身なりを整え始めた。あっちこっちと、白い白装束についた埃を叩き、続いて緩んだチョゴリの結び目をもう一度しっかりと締めると、床にゆっくりと座り込んだ。そして、小さな顔を上げて、空の月の光を見上げものの、すぐに、その大きな目から涙がぼろぼろと流れ始めた。

「ふぅっ・・、うっうっ・・・。」

少しおかしくて、また、どうにか見たら可愛くさえ思えた一連の過程は、この悲しい涙への準備過程だったのだ。見守っていたラオンの表情が、唖然としたものになった。夜中の唐突な涙、あれは間違いなく・・・・死者のための曲だったのだ。ふと、ラオンの脳裏にヨンの声がかすめて通り過ぎた。

「月夜に誰もいないところで白装束を着たまま泣いている理由といえばたった一つしかないようだな。」

花草書生は早くから分かっていたようだ。その子はこの世を去って、何もできない悲しい亡霊のために泣いているのだという事実を。

ラオンはヨンの鋭い観察力に感嘆する一方、ウォリから視線を離せなかった。ウォリの小さな肩が風にはためく柔らかい葉のように、震えた。そのすすり泣く、小さな後ろ姿は、まるでラオンの幼い妹を思い出させて、悲しくなった。

泣かないで。泣かないで。

「泣かないでください。」

自分でも気づかぬうちに、楼閣の上に上がったラオンが、ウォリへと囁いた。

「泣くのはそのくらいにして。」

自分の悲しみに閉じ込められて今にも砕けてしまいそうなウォリに向かって、ラオンはもう一度声を高めた。

「ふっ・・・・!」

ふと、鳴き声がぴたっと止まった。いっぱい涙をためたまま、ウォリがその頭を持ちあげた。すぐに、彼女を見下ろしたラオンと目が合った。

「あ・・・・。」

警戒する目つきと共に、驚いた声が出た。

「恐れないでください。ウォリ医女様(ウィニョニム)」

「・・・・・。」

「資善堂を守っている宦官、ホン・ラオンと申します。幽霊ではありません。ウォリ医女様を叱責しに来たのでもありません。だから、どうか怖がらないでください。」

怖がってとてもその場を振り向いて起き上ることもできないウォリを見下ろしながら、ラオンは朗らかに微笑んだ。

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昨日、資料作りの合間に読んで書いていて、最後は疲れてかなり寝ぼけていたんですが(笑)アップしていて驚きました(笑)意識がなかったうえ、確認していなくて誤字脱字ひどかったですね☆お目汚し失礼しました!

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さらっと分かっていたヨン、さすがです・・・。ただの変態・・いや、唇泥棒ではなかった・・・!!