十一.面倒な奴(1) | のあのあlife

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『雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)』に史上最強にどハマリしてしまい♡2017年も自分の勉強兼ねて原作小説を翻訳しつつ、パク・ボゴム君とキム・ユジョンちゃんのボユカップル、密かに熱烈に応援中です~♡(笑)
2021年4月、またこのブログ再開します☆

宦官の一団が、内医院の庭に入ってきた。その一団の先頭、見慣れた顔が、ラオンに向かって目を向けた。

「お前は今回新しく入った新入りじゃないの?」

不満そうな視線でラオンを睨みつけている人、それは他ならぬ、ソン内官だった。

「ここで何をしている?今日の番に立つ宦官たち以外は罪、何、そんな言葉を聞かなかったのか?宮殿に来てどれくらい経ったからと、もう主人の命を無視するのか?(もう主人の命を通り過ぎる吠える犬の声のように聴くのか?)お前は一打で死んでみなければしっかりできないのか?」

「・・・・・。」

ソン内官の話にもならない文句に、ラオンは開いた口が塞がらなかった。何を聞いていたからと逆らったということになるのか。しかし、聞くことができなかったと言い訳したところで、そのように食って掛かってくるソン内官にどのように対抗できるだろうか。

その時、ソン内官の後ろに立っていた、太った体格の宦官が、小さく囁いた。

「その者、資善堂の宦官です。」

「それが何でどうだと言うのだ?」

ソン内官がカッとなって大声を出した。

「そうではなく・・。私はただ・・・資善堂の宦官は、その者一人だけだと申し上げているのです。」

宦官が一人しかいないので、番に立つことも、その者一人だけだ。もしやソン内官が何か失言でもするかと思って耳打ちしたのだが、自分なりに上官のためにしたことであるにもかかわらず、かえって怒らせてしまうとは、宦官は、泣きそうになって、か細い声で泣きごとを言った。

「自分で送っておきながら・・・。」

ラオンを資善堂へと送り出した人は、ソン内官本人だった。それなのに、この間のそのことさえ忘れてしまったのだ。あとになって、自分の失言に気が付いたのか、ソン内官が、不自然な咳払いを連発した。

「こほんっこほんっ!そうか?私がちょっと勘違いしたようだな。」

余計な咳払いをすることで、注意を引いたソン内官が、後ろ手を組んだ。

「それで、資善堂を守らなければならない奴が、ここへは何の用だ?」

「それは・・・・。」

「あぁ、よい。このように呑気に内医院へと出入りするところを見ると、特にすることがないのだろう。ちょうどよかった。手が不足していたところだったのだ。ついてきなさい。」

「どこへ行くのでしょうか?」

行くには行くが、行き先くらいはどこなのか知るべきかと聞いてみたが、ソン内官は、上命下服(サンミョンハボク)という論理によって、ラオンの問いを綺麗に無視した。

「ついてくるときは静かについて来れるようになりなさい。どのような御前においてもつま先をつけるように。」

言葉が終わるや否や、ソン内官は歩き出した。その後に、列を揃えた宦官たちが相次いで足早に歩き始めた。

「いったいこの人たちはどこへ行くと言うの?」

理由でも聞かせてくれたらじれったくも思わないのに。

振り返って見ると、医女ウォリの姿はいつの間にか消えていなかった。ラオンは無意識に、深いため息を吐いてしまった。ウォリと会い、その事情を聞こうと思って出てきたのに、状況がこうなっては仕方なく先送りにするしかなかった。

急ぐことはないわ。それにしたって、昨夜楼閣で泣いていた少女が誰なのか、分かったんだもの。

涙のいきさつは、後に聞けばいいはずだった。小さな成果に満足しながらも、ラオンは、離れがたい足を動かした。

 

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きちんと意味を通そうとすると、難しい!!です・・。それで。意訳をしていくのですが、これがまた、難しいんです。゚(T^T)゚。

 

題名も、これはビョンヨンがラオンによく言う台詞ですが・・

『面倒な奴』か、『厄介な奴』どっちが萌えるか・・本当に今でも、悩んでいます!!

どっちがいいと思いますか?…(*´?`*)。o○

 

一つだけ、その中の例えで、訳しきれない文をかっこで、残しました。ソン内官の言葉でしたが、「もう主人の命を通り過ぎる吠える犬の声のように聴くのか?」これは、単語の意味としては分かるけど、文章として、このまま訳すにはおかしい場合です・・。きっと、韓国ではこのように例えられるのかもしれませんが・・このまま文章の中に置くと、やはり会話文で違和感ありますよね?なので、「もう主人の命を無視するのか?」このように訳しました。「もう主人の命が聞こえないのか?」または、「もう主人の命が耳に入らないのか?」色々考えましたが・・。

一つの例は、この文ですが、他にも、辞典に日本語として載っていない場合や、なかなかたとえの見つからない場合も、とっても苦労します。

『成均館儒生の日々』チョン・ウングォルさんの本ですが、大好きで、もう何十回読んだか分かりません。(ハリーポッターシリーズも何十回も読んだほど好きですが(笑))その訳が、色々評価は分かれるらしいのですが、のあはとても好きだったのです。いつか訳せるようになれたら、こんな風に訳したいなって、思いました。漢字が多く、とても静かな文体で、説明も分かりやすく、文章も綺麗です。今、原作を見ると、それがとても分かります。私もそう訳したいな・・とは思うのに、漢字を増やすと意味が分かりにくく、また、自然じゃなかったり・・なかなか難しいですね。

 

ということで、最初の方もだいぶ苦戦したのに、この辺、かなり苦戦しています。日本語訳が出たら、どのようになるのか、本当に知りたいものです。違和感がある場所があったら、そっと、教えてor 聞いてくださいね!よろしくお願いします!