さみしい、とにかくさみしい!ムギちゃんロスである。ムギが息子に連れられて帰って行った。ゲージの中に入れられて、「ニャーニャー」と鳴いている姿を見ると、「ムギちゃん、ここにいたらいいやん、ずっといてもいいよ、うちの猫になったらいいやん」と言いたかった。でも、そんな言葉をかけることもなく、ムギはいなくなった。大きな体で、ヒョイヒョイ長い尻尾を振りながら、歩くムギの姿は忘れられない。

 

 私は、まるで恋人と別れた人のようになって、ムギのことを考える。ムギの眼、ムギの歩き方、ムギのヒゲ、むぎの鳴き方…。なんでだろう、この心の中にぽっかり空いた穴は。ノアを見ていても埋められない寂しさの正体は何?

 

 ムギが3週間ほどいた八畳の部屋には、ムギの残り毛が風に揺れて、フワフワ舞うだけ。そこにあったトイレも、給水器も、立派な爪とぎもなくなってしまった。ムギと比べて、小柄で短足のノアは、ドアノブに手をかけることもなく、もう部屋の外に水タンクを置くこともなくなった。

 

 ムギ、君には今度いつ会えるのだろうか。つぎ、君に会った時、君は私のことを覚えていてくれるのだろうか。たとえ、ムギが忘れたとしても、私は決して君のことを忘れないよ。遠くにいてもいつも君の幸せを祈っているよ。夜になると、月にお願いをするよ。「ムギ、君が幸せでありますように、元気で長生きできますように」と。

 

 君のことを私の強い気持ちで守るよ。どんなに遠くにいても守ってみせるよ。私の全エネルギーとパワーを使って、守り抜くよ。だから大丈夫、大好きだよムギ。3週間、一緒に過ごした日々、忘れない、楽しかったよ。この夏、君に会えてよかったー、ありがとう!

 

夏の終わりに聞きたい曲です。

玉置浩二 「夏の終わりのハーモニー」

いつも読んでくださりありがとうございます。

あなたの幸せを祈ってます。