チッチと子 (★)



妻を交通事故で失い、小学4年生の息子のカケルとふたりで暮らす、売れない小説家 青田耕平の物語。


イマイチ頼りないシングルファーザーの耕平と、しっかりものの息子。父は息子の愛情だけでなく、義母、編集者、書店員、銀座のホステスなど、たくさんの人に支えられながら小説を書き続ける。そして念願の文学賞(直木賞)を受賞する。死んだ妻が天国で見守る、父と子の愛情と成長の物語のような感じが哀しくもあたたかい。


小説家が書いている小説家の生活なので、出版の世界、文学賞の裏話、書く苦しさ、作家仲間・・・ リアルな作家の世界をはこういう感じなのかなぁと思いながら読むのもおもかった。

石田 衣良
毎日新聞社
発売日:2009-10-23