◯ ハロルド・フライのまさかの旅立ち | を観た。~3行映画評~

を観た。~3行映画評~

日本映画を中心に。たまに見る劇場新作も。タイトル前の◎はオススメ○は見て損ナシ△は気をつけて⭐️はその年のベスト



ハロルド・フライのまさかの旅立ちを観た。こういう作品は、話しとしては美談だが、歩き始めの高揚した気分はすぐに消え去り、肉体的限界や経済的な困窮、見た目の汚さや臭さ、飢えと悪天候などと、すぐに向き合わなくてはいけなくなる。2時間の映画にするには、そこをどう観客に納得させるかが作品の要になる。旅立ちのきっかけになった青色ヤンキーコンビニ定員良いし、後日に"あれはウソだった"も良い。何よりも最後に浮浪者と間違われて追い返されるカフェと、ぜんぜん感動しない病院での再会がとても良い。米国では絶対こうは作らないだろう。作品無関係だが、背景に原発が何基も映り込む。英国の懐が深いのか逆に反原発か、はたまたイングランドでは見慣れた風景なのか...。ただ、実話と勘違いするくらいなのに、オーラスの"光の瞬き"は、まるでナミヤ雑貨店の奇跡の様で感心しない。全編を通じて年老いて皺の寄った顔を、これでもかと画面いっぱいに映す事に全く躊躇(ちゅうちょ)しない、奥さん役欧州女優の覚悟に驚かされる、一本