◯ バカ塗りの娘 | を観た。~3行映画評~

を観た。~3行映画評~

日本映画を中心に。たまに見る劇場新作も。タイトル前の◎はオススメ○は見て損ナシ△は気をつけて⭐️はその年のベスト



バカ塗りの娘を観た。津軽漆(うるし)の工程を丁寧に描くのは全体の4分の1程度だが、もっと長く見たかった。ピアノの下り、LGBTの下りが長すぎる。作業を再現してみせる俳優二人は大変だとは思うが、体調崩してみたり、お爺ちゃんが徘徊したり、葬式したりして横道に逸れるのは全く不要。堀田真由の母親がフードコートで小津安二郎よろしくカメラ正体で話すのを見て、地元の劇団の人かしら?と思ったら片岡礼子だった。いくらソーシャルメディアが流行(はや)ろうが、自分の思ったことを口にするのに時間のかかる子は居る。そして、そういう子の方が信用できる。兄役坂東龍汰うまい。比べてパートナー役宮田俊哉は舞台劇のような大げさな仕草鼻につく。バラバラの家族が葬式で再会してチャンちゃんでは、シナリオの構成としては正解だが、肝心な漆塗りには全く迫っていない。タイトルロールの"バカ丁寧な工程"をこれでもかと、観客にたたみかけて欲しかった、一本


「KINOTAYO現代日本映画祭」ソレイユ・ドール賞受賞

「第45回ヨコハマ映画祭」最優秀新人賞受賞