小さい頃に光を失って、全盲となった初老の女性に付き添って買い物支援。
遙か昔の記憶で、黄色いバナナ、赤いトマト、と、色鮮やかさを頭で楽しみ、好きなものを次々カゴへ。
でも、
時々、記憶違いもあって、「えっ?」とビックリすることも
「メカジキ、探してくださいな」
ハイ、鮮魚コーナーね
「三枚おろしにしたのを。」
(^_^;)
「三枚おろしですか?」
すると、トドメの一言
「冷凍にするから、多めでいいんです、三枚おろしを尾分くらい。」
(°°)
メカジキって
こういう魚よね?
尾分も買ったら部屋イッパイの冷凍庫がいりますよ
とりあえず、切り身になったものをさわってもらって、
「コレくらいのものでいかがでしょう?」
と伺うと、ちょっと首をひねりながら、
「メカジキの天ぷら、好きなんですけど…コレしかないならしかたないわね…」
と、記憶の中の魚と比べて納得行かない様子。イワシやアジの三枚おろしも紹介しましたが、やはりこだわるのはメカジキ。
切り身を選んで、調理法をあれこれ思案していらっしゃいました。
この方は若干、難聴もあるので、コミュニケーションにかなり工夫が必要で、お互いに伝わりきらないと、納得いかないまま、そういうことにしちゃいましょう、と折れることがあって、
メカジキも、その類の買い物だったかもしれません
でも、さすがに三枚おろしを担いでお持ち帰りするのはね