一人暮らしの50代男性の利用者様のケース。


週末はショートステイサービスで施設で一泊し、自宅では介護員が1日に3~4回入って、生きるために必要なことを支援します。


まだ50代、ホントなら働き盛り。


この方のことで残念なのは、あまりにも彼を大事にしすぎた母親がいたという点です。

障害は耳が聞こえないことですが、他人とコミュニケーションがとれないからと、母親が全て彼の言葉になっていました。

手足には障害が無かったのに、食事も

(^〇^)アーンして~

と、かなり大きくなるまで世話をして、いまだにハシがぎこちない…
外に出て、車のクラクションに気づかず、危ない場面を見ると、外出禁止に。


彼も《人生ってそんなものかな》と納得しちゃったようで、一日中寝て過ごし、好きなものを好きな時間に食べて、

たまに新聞を眺めるくらいが楽しみだったようです。

母が他界後、ヘルパー利用が始まりましたが、

これほど廃用症候群が進んでADLが低下している50代を始めて見ました。


何がこの人にとって楽しいことなのかなぁ…


言葉にならない声を聞きつつ、何かを訴えていらっしゃるのを目の当たりにすると、

彼を育てた母親が、本当の幸せのために愛のムチを与えずに来られたことが残念です…