久しぶりに満足する映画を見た。上映時間3時間という長丁場だが、夢中になって鑑賞した。
6月6日から上映開始の映画国宝。
鑑賞したのは、上映開始から1週間後の6月中旬。まだ映画のレビューも多くなかったが、歌舞伎の世界を映画館で見れるのは面白そう。とそれだけの理由だった。
AI による概要
映画「国宝」は、吉田修一の同名小説を原作とした実写映画で、歌舞伎の世界を舞台に、歌舞伎役者として人間国宝を目指す男の半生を描いた作品です。主演は吉沢亮と横浜流星で、歌舞伎の伝統と人間ドラマが融合した物語が展開されます。
私は、本を読むのが大好きなので、普通は小説を読んで、面白かったら、映画を見に行くパターンが多いのだが、今回は、この大まかな概要のみ。主演の吉沢亮や横浜流星も名前は聞いたことがあるけど、どんな方だったっけ?という芸能人にはうとい私。
そんなほんわかした感じで、映画館に行ったのだが、本当に面白かった。歌舞伎の映像も美しかった。私は歌舞伎とは縁がなく、見たことはないし、正直よくわからない世界だけど、それでも、純粋に歌舞伎の世界に入り込んで、魅了された。
国宝は、歌舞伎役者を目指す男性の半生だから、メインは吉沢くん演じる「立花喜久雄」が長崎の極道の息子として生まれ、15歳で大阪の歌舞伎役者「花井半二郎」の家に引き取られ、その家の御曹司「俊介」と一緒に切磋琢磨しながら、歌舞伎役者を目指すというものだけど、その時の時代背景や人間模様、そして、友情をはぐくみながら、厳しい修行に耐える。
えっ、歌舞伎役者のお稽古ってこんな感じ?これって本当はどうなの?なんて興味シンシン。
ストーリーを追えば、ネタバレは面白くないので、あまり触れないけど、成功、転落、復活などなど、人生山あり、谷ありの凝縮版だった。
でも何よりも私の心に残ったのは、やはり歌舞伎。
お客さん目線で見たり、裏方目線、そして、役者目線と私の心がコロコロ変わる。
これは、映画だからこその見せ方なんだろうな。
お客さん目線は、単純に美しいにかぎる。手の動き、足さばきなどあれだけの練習に耐えて今、ここに、完成した美が存在するんだ!と、舞台の動きに惚れ惚れ。本物の歌舞伎を見に行ったかのように、その舞台にくぎ付けだった。
そして、準備する様子や、役者の苦悩など、ドキドキしながら、応援。
主人公の半生を追いながら、ところどころに出てくる歌舞伎の舞台。
鑑賞した後は、ぼぉ~となりながら、帰宅した。
しかし、後から、ストーリーに対しては、疑問が出てくる。あれ?なぜこうなった?と。
やはり、小説を映画化する場合、どうしても、省く部分がでてくるし、もうちょいストーリーも堪能したい。
と、いうことで、国宝の小説も読んでみた。ちなみに、図書館で10人待ちでやっと順番が回ってきた。(今見ると、さらに10人待ちになってる。早く返さなくては)
なるほど。そういうことだったのか。と納得する部分もあり、映画ではいなかった登場人物がいたり、小説は、これはこれで面白かった。
しかし、小説では、文字で表して、映画では映像(当たり前だけど)
例えばこの部分。
文字にする作家さんもすごいけど、これを映像として、映画館で、バン!と表現されたのは、見ごたえ満点だった。
ちなみに、この映画を見た歌舞伎役者さんの感想はどんなだろう?と検索して調べたのは、私だけではないはず。
歌舞伎役者さんといえば、市川團十郎さん。私にとっては海老蔵さんだけど。
そしてYouTubeでも海老蔵さんじゃなくて、市川團十郎さんが語ってくださりました
本当に見ごたえのある映画だった。
そして、歌舞伎も人生一度位は、見に行ってみたいと思った
