昨秋に保護した猫のネコちゃんですが、
実は、8月1日、
リンパ腫で亡くなってしまいました。
ここでは病気のことについて書きますので、
猫のがんに無縁の方はすっ飛ばして、
ネコの思い出を書いた、次の記事をお読みください。
猫の病気に悩む、どなたかの参考になれたら幸いです。
(長文、駄文です。すみません。)
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ネコのがんがいつからあったのかはわかりませんが、
ネコは保護時から具合が悪く、ほとんどずっと鼻水たらし、鼻汁飛ばしの子でした。
水を飲めば、
かつ消え、かつ結びたる鼻ちょうちん。笑
汚くてすみません。
抗生剤でほんの数日良くなることがあっても、少し風に当たるだけでまた風邪症状がぶり返し、ぐったり寝込むこと度々。
さらに多飲多尿、多食、腹囲膨満もみられました。
のどに小さなしこりもあり、
何か異状があるのでは、と獣医師に相談もしましたが、そのときは問題視されませんでした。
保護から8ヶ月後、
ある日突然、ひどい鼻詰まりでいびきのような呼吸になり、
それまで出ていた鼻水が全く出なくなってしまいました。
(これがホントに突然だったので、何か異物でも詰まってしまったのかと思いました。)
獣医師からは、がんの可能性もないことはないが、おそらく副鼻腔炎で蓄膿のようになっているのだろう、と言われ、
抗生剤をもらいましたが、ほとんど効かず、首のリンパが腫れてきました。
私はどうにも異状を感じ、他の原因も考え、クリプトコッカスを疑って検査してもらいましたが、陰性でした。
別の病院にかかったところ、のどのしこりが大きいことから簡単な細胞診をしてくれました。
顕微鏡で異状な細胞が見られ、リンパ腫の可能性が高いとのことで、高度医療の病院を紹介する段取りをつけてくれました。
そこで精密検査をするつもりでいたのですが、
それには全身麻酔が必要で、ネコの体力に心配もあって迷いに迷い、
元の主治医との話し合いの末、それは見送ることにしました。
検査をして詳しいことがわかったとしても、リンパや鼻のがんとなると、手術でとるというものではないそうで、結局は、抗がん剤か鼻なら放射線治療となるようです。
放射線治療は毎回全身麻酔のため、それはちょっと無理があるな、と。そして1回数十万円という費用も無理があるな、と。笑
がんを検査で特定せずに、抗がん剤治療を始めてしまって様子を見る、という方法にしました。
(実は後から、のどのしこりの詳しい細胞検査が麻酔なしでできると聞く。最初にやってくれたらよかったのに! しかし当初は鼻が問題だったので、鼻は精密検査しかないとのことでした。)
抗がん剤治療については、がんを治す、というものではないらしく、症状がおさまった状態である「寛解」を保つようにするためのものだそうです。
基本的には毎週続けること、途中休む場合でも数週間の1セットは継続すべきだというお話でした。
抗がん剤治療は、毎週検査と投与で2〜3万円ほどかかるとのこと。
うーん、放射線ほどではないにしても、ウチの家計的にはかなり厳しいが、なんとかしたい、貯金下ろすか?
とりあえず………
開業届出しといた。(←は?)
なんとかネコちゃんの抗がん剤代を稼ぐぞー!おー!
……って言ってたのに、1回だけで終わっちゃったよ。
最初の抗がん剤は、L-アスパラギナーゼ(ロイナーゼ)で、これは強いものではないらしく、副作用も特にないはず、とのことでした。
リンパ腫には効果の高い薬のようです。
投与してから、自分からは食べなくなり、
別に飲み薬として投与するステロイドと抗生剤入りのご飯を吐いてしまいました。
ただ、食欲不振についてはもっと前からみられたので、副作用というより状態が悪化しつつあるときだったのかもしれません。
食事については、
それまで主食はロイヤルカナンのニュータードケア(ドライフード)で、
よく食べていたのですが、
鼻詰まりから1ヶ月くらいして、ドライフードは食べられなくなりました。
缶詰などでも固形のものはダメで、ペースト状のものしか食べられないので、
ちゅ〜るの総合栄養食に切り替えました。
比較的、少ない量でカロリーが高かったので。
抗がん剤後2日ほど、ステロイドと抗生剤は病院で注射にしてもらい、脱水を防ぐために輸液してもらいました。
あまり食事がとれず体重が落ちたので、強制給餌するように言われ、口に入れればなんとか飲み込むため、その後はステロイドと抗生剤も注射ではなく経口であたえるようにしました。
少々下痢もあったので、加えて整腸剤や消化剤も。
たいていぐったり横になっていましたが、
抗がん剤(ステロイドも、かな?)が効いたようで、
リンパの腫れはほぼなくなり、おそらく鼻の中の腫れも減ったのでしょう、今まで出なかった鼻汁がドバドバ出て、そのせいか鼻詰まりが解消され、呼吸が苦しそうではなくなりました。
スヤスヤ眠れているネコを見て、涙が出るほど嬉しかった。
それまでホントに苦しそうだったから。
でも2回目の抗がん剤の日、やはり体力的に無理があるような状態だったので、数日延期することにしました。(本当は毎週きっちり抗がん剤を投与しないといけないらしい)
なんとか抗がん剤ができるくらいの体力をつけようと強制給餌に励みましたが、
でもね、
嫌がりっぷりが強くなってきて…
なんかね、
このペースで規定量摂取は無理だな、と。
翌日、
…………意を決して、
もう、やめようか?
とネコちゃんに尋ねました。
抗生剤とステロイドだけ飲ませて、もう、あとは次第に枯れていくようにしてやった方がいいのかな、と。
抗がん剤ももうよそう、と。
あとはネコちゃんの好きにさせてやろう、と。
猫は状態が悪くなると、冷たい場所へいきたがるらしく、ネコも落ち着きなくあちこちのひんやりした床の上で横になっていました。(もちろんエアコンはついて涼しくなっていましたが)
ホントは身体を温めて体温維持を図るべきなのでしょうが、本人が暑く感じて涼しさを求めているのなら、そうさせてやったほうがいいように思いました。
ときどき撫でてやりましたが、わずらしいかもしれないと思い、少しだけにしました。
夕方、本棚の一番下でゴロゴロ言っていたので、しばらく撫でてやりました。
その間ゴロゴロ言っていました。
気持ちいいのか、苦しいのか、どっちだい?
って聞いたけど答えてはくれず(笑)、ただゴロゴロ言うだけ。
あんまりしつこいのもイヤかなと思って、その場を離れ、夕飯を食べに行き、戻ってきたら、その横の床の上で事切れておりました。
看取ってやれませんでした。
まだもう少し、あと数日はいてくれると思ってたよ。
翌日、動物病院の予約を取っていたので、行って事情を報告。
前日の血液検査では、ナトリウムとクロールが高値だったけど、他は悪い値もあるものの目立ってひどいわけでなかったので、
先生もまさか亡くなるとは思っていなかったみたい。
そして、その日の午後、リンパの細胞診の詳しい結果が来ました。(おせーよ)
検査結果は、悪性度の高いリンパ腫でした。そのままなら1〜2ヶ月の余命だそうです。
ネコは鼻詰まり発症から1ヶ月半でした。
私がモタモタせずに、初期にがんと目星をつけ、抗がん剤投与をしていたら、もっと長く生きられたかもしれない。
リスクはあるとしても精密検査を受けてたら、より適切な治療ができたかもしれない。
この病気では、抗がん剤が効いたとしても余命1年くらいだと聞きましたが、
調べてみると、治療を終えて2年経っても異状なしという症例があったので、同じ病気で悩んでいらっしゃる方も希望は捨てないでくださいね。
たとえ1年としても、猫の時間なので人の体感的には4年くらい。
本人に苦痛が少ないなら、一緒にいる時間を少しでも長く持って、たっぷり幸せな思い出を作って、心の準備をしてからお別れのときを迎えたかったな。
なんとかならないかとバタバタ足掻くばかりだった。
飼い主が落ち着いて、気持ちに余裕を持たなきゃいかんかったな。(←全然ムリ。笑)
なぜがんになってしまったのか。
しばらく悩んでおりまして(もうしょうがないんだけど)、
元々ネコの体に要因があったのかもしれませんが、
ひとつ気になることがあって……
それは、ネコの部屋で使っていた空気清浄機なのですが、
酸化チタンに紫外線を当てて除菌するタイプのものでした。
酸化チタンのナノ粒子。
発がん性があるとかないとか…(どっちだよ)
関係ないかな。
わかる方いらしたら教えてください。
ともあれ、ネコちゃんがいなくなってしまったことは事実です。
心にポッカリ穴が開く、とよく言うが、まさにそんな感じ。
何かに取り組む気が起きず、
このブログも書くのに1ヶ月以上かかり、本日49日です。(遅筆過ぎる)
もうそろそろネコちゃんの思い出に、後悔と反省と寂しさと、愛おしさと感謝と、その他諸々ジャラジャラぶら下げて、しっかり持って前を向いていかなきゃね。
猫飼いの皆様、
皆様の猫ちゃんの病気が、特にがんが早期発見できますように。
そして、急なお別れが来ても後悔しないくらい(なかなかに困難だけど)、
お互いに好きだと伝え合える時間をたくさん作れますように。
芽が出ちゃったので、ネコちゃんの部屋に置いといたサツマイモ。
現在、たいへん繁茂しております。笑