覚せい剤について記述があります。

離脱期、湧いてる期の方は読まないでください。




綾野剛見たさで借りて来た


【日本で一番悪い奴ら】



予告のイメージでさ、

明るいブラックコメディだと思って観たんですよ。





とんでもなかったわ。

重い、非常に重かったです。







柔道一筋のパッとしない青年、諸星(もろぼし)




組織に染まって悪事に手を染めていくんですが


中盤まではテンポ良くて楽しかったんです。



仲間と連んで

お金も名誉も手に入れて。





が、



最後はシャブ中になって転落していく話し

でした。


末期の主人公。

この変わり様。







ひとつもコメディじゃない。

観ていて辛いものがありました。






後味の悪い結末でした、


正義は勝たない、悪は滅びない、救いのない結末でした。








覚せい剤は笑えない。


それを再確認するには良い映画かも。



描きたかったのは多分、警察組織の闇の方で

違法薬物の話がメインじゃないんだけどね。






実話を元にしてるから



オチはないです。



ただただイヤ〜な感じが残る映画でした。




覚せい剤に手を出す前の諸星は

違法薬物をシノギに使いながらも


シャブなんかやってる奴は使えない、

シャブは捕まらないとやめられない、


って




自分で周りに言ってるんですよ。




だけど

なんか自暴自棄だったんですかね。




やってない、やる訳ないだろ、って

隠しながら



どっぷり浸かっちゃって

みんな離れていくんですよね。


それでもやめられない。



 アー辛い辛い辛い、怖い。







最終的に覚せい剤所持?使用?で逮捕されます。


留置所?拘置所?で

弁護士の接見があるんですが




弁護士から


あなたは組織犯罪の被害者なんです、

警察はあなた一人に罪を被せようとしてる、って言われても



「それでも、シャブに手を出したのは自分です。」


って言っててね。












依存が出来上がってからは

自分の意思でやめるのは難しいとしても




確かに、

最初に手を出すか、出さないか、は

自分で選択できるんですよね。












再犯予防なら


そういう環境に身を置かない、

他に何でも良いから楽しいこと見つける、

仲間と繋がり続ける(自助グループとかダルクとか)





言うほど簡単じゃない、

わかったようなこと言うな、って

叱られるかもですが



それでも、人生は長い。

辞め続けることに

大いに価値があると思います。



依存症病棟の患者さん、覚せい剤の患者さんに限らずですが


入院して依存物質が抜けたら



皆んな普通の人。

優しくて面白い普通の人達でした。


愛すべき普通の人です。



薬物に手を出す人が頭がおかしい訳じゃない。


薬物をやるから色々おかしくなるだけで

みんな普通の人。




とりあえず覚せい剤は笑えない、って

お話しでした。






終わり。