~The 15th Day~
















~ Last Day ~







November 9th 2006















  ~アメリカ横断最終日~














この最後の1日は・・・・・













最期の1日の様に感じてた・・・・。














ずっと旅して来た道のあいだ・・・・










ずっと・・・・・。


















目覚まし代わり携帯が鳴り響く・・・・(* ̄~ ̄)ノ …ンッ!








最終日と言ってもやるコトは同じ。






すっかり冷たくなった水道水で顔を洗い、





寝惚け眼の自分の顔を見ながら歯磨き・・・・(^*皿^)щ








昨日の間に片してあった荷物。





今更準備することもないので、





1階に上がり婆に宿泊代を払う・・・。







それじゃ、約束の$100です。






「ありがとうございます。泊まった方皆さんにお願いしてるんですが、記念に1枚撮らせて下さいッ pカメラq<)」



と、

オレのナケナシの$100をあっさりエプロンのポケットに入れて婆は段取りを始める・・・・∑(゚□゚* オマエッ






やっと動いた爺に、


少し引き攣った笑顔で写真を撮られ、





Minsyukuの歴史を半ば無理矢理聞かされる・・・・。








この家のすぐ近所に、



JFK大統領が住んでた生家があるんだよ・・・。







辛うじて生きている爺が、



目を輝かせている・・・・・。






John・F・Kennedy:第35代アメリカ合衆国大統領。国民から圧倒的な人気を誇った若き大統領。任期半ばの1963年にダラスにて暗殺される。暗殺の真相は未解明であり、様々な陰謀説が流れている。






それほど、


この国では偉大な大統領の名がケネディ。





ちなみにあのマリリン・モンローが不倫相手(゚∀゚*(゚∀゚*(゚∀゚*)ホンマデッカ!?






その偉大な大統領の名が付いた、



JFK空港。





そこでこの旅のすべてが終わる・・・・・。









夜10時のフライトで・・・・。













それまではこのNYを満喫しようと、





JFK空港までの間のスケジュールのため、




爺婆に話を聞く・・・・。









MetroカードならSubwayが1日乗り放題。


「それを買えばJFKまでも行けるゎ(´▽`)アハハ」



他にも、

エンパイヤ・ステイト・ビルまでの道程。

レンタカーを返す時の注意点。

そして

South Ferry乗り場からStaten Islandへの行き方・・・。






そんな説明を聞いてる間に、



早いもので昼前・・・・・。



13時に車を返しに行かなきゃならないんです。








「じゃあお別れね。」









本当にお世話になりました。








話の途中でリビングに入って来た、



ショウタも昨日よりは幾分恥ずかしがりから開放されているご様子・・・・・。














と思った矢先、





ショウタのゴキゲンが悪くなる・・・・・・。









・・・・別れの言葉を察したからか・・・・。

















部屋に戻り、


荷物を抱えながら、



なんてショウタに言ってやればいいのか・・・・・・。









また会える。




なんて優しい嘘を・・・?








それも悪くはないが、


ショウタには言いたくない・・・・。








もうきっと会えない・・・。






そういう中でしか得られない感情を胸に刻んで欲しかった・・・・・。











スーツケースを車のトランクに詰め込み、




玄関まで出て来て、



見送ってくれる、











旦那



お母さん




























ショウタ・・・・・。







泣くでもなく、


笑うでもなく、




むっつりと俯いたままの小さな顔の、




目の前にしゃがみこみ、








思いっきり頬っぺたをつねって顔を無理矢理に上げる・・・・。












「ショウタ・・・。バイバイや・・・・。」











「・・・・・・・。」








オレさ・・・、


ショウタと同い年の時にアメリカ来たことあんねん・・・・。







「・・・・・・・?」






少しこっちを見る気になったショウタの目の奥には微かに涙が溜まっていた・・・。










そん時にさ、




ここにもっかい来れたら楽しそうやな。

って。






ひとりで来れたらかっこいいやろうな。


って。






「・・・・・・・。」









ショウタもひとりで来れるか・・・・?








「・・・・・・・。」








黙ってたら分かれへんやんけ・・・・。








「・・・・・・・。」







さっきよりはいくらか表情に出るものの、


頑として口を開かないショウタ・・・・・・。















ショウタもさ・・・・・






ひとりで来てみ。














かっこいいから・・・・・。









分かったか?












「・・・・・・・。」















じゃあな・・・・。













バイバイ・・・・・。











やっぱりまだ無理かな・・・。












ショウタの頭をクシャクシャに撫でて、


右足に抱き寄せ、





ポンポンッと頭を叩いて、




爺婆と両親に別れの挨拶をして、








・・・・車に乗り込んだ・・・・・。















まぁ・・・。


これ以上昂ぶると、


こっちまで泣けてくるし、



ショウタの心に少しでも残ればいいかな・・・・。
















・・・と、



車を玄関に回し、


見送ってくれるみんなに左手を振ろうと、


窓を下げた時・・・・・・。

















ポン










と父親に背中を押されたショウタが、









泣きじゃくりながら、



こっちも見れずに・・・・





















うん。











と大きくうなづいた・・・・。



















やべ。











顔を上げないとショウタの二の舞になる・・・・。












分かってくれた。



心に残してくれた。






それだけで言葉なんていらなかった・・・・・。











振り向かない・・・・。










だから・・・・・、




走り去る車の・・・・・・、










オレの後姿だけ見ててくれ・・・・・。
















バイバイ・・・・。





一言、



聞こえるはずもないサヨナラを呟いた・・・・。








なんにもないNYの空の向こうに目をやりながら・・・・。













旅ってこんな感情までくれるのか・・・・。





最終日に、


すごくあったかい感情をもらった気がした・・・・。








こっちも終盤。



ショウタに負けないくらいの旅を続けようと、






一路、



Manhattanド真ん中にある、



レンタカー・ショップへ。




BroadwayでCentral Parkまで下り、



7番街へ。





そして34番街へ来た時に・・・・・。









・・・おかしいな。




ここらへんに、



『Hertz』の黄色い看板が立ってるハズなんやけど・・・・。










散々NYを徘徊してみても、


この場所には来たくなかったのか、




わざとここを遠回りしたかったのか・・・・。





いずれにせよ,






・・・見つからないo(TヘTo) クゥ






NYの高級ショッピングセンター街で、




どんな光り輝いたブランド品よりも、



どんな着飾った中高年よりも、





レンタカー屋を探す、



最終日の旅人・・・・(_ _。)ドコヤ…





黄色いHertzの看板が見当たらないと、



車を返さなくてもいいのか・・・・?









。。。○○||Φ|(・|・|)|Φ|| ガシャン!!








あかんあかんあかんあかんあかんあかん。










・・・にしてもどこにあんねん。




ブランド品なんてどうでもえぇねん(-゛-メ(-゛-メ(-゛-メ)




どうせこんなに飾ってあっても、



所持金$70のオレには・・・・






ショウウィンドウを眺めたって・・・・




買えるものなんて・・・・・・








・・・・と、



ティファニーのショウウィンドウの中に、







Hertzの黄色い看板がΣ(゚□゚(゚□゚*)ナ、ナニーーー!?








と思ったら、


綺麗に磨かれたガラスに映りこんでいるだけだった・・・・ (;゚⊿゚)ノ ナンジャソリャ…






『ティファニーで朝食を』


などと甘ったるいことを言ってる暇はない!!








急いで振り返り(o。o;}}}





背後のビルの1階駐車場・・・・。





目を凝らすと、





その奥に黄色く光るHertzの看板・・・・(*゚0゚)アンナオクニ…






どうやら駐車場の中の一角。




そこに事務所を構えているようだ。












先に徒歩で事務所に入り、










またまた太った黒人女に、






「車を返しに来たんですけどっっ!!







「No,2!!!!






「勝手に入っていいねんなっ!!!!!!





「Yes!!!!!!!!





呼応する様に声が大きくなる、


オレと従業員に、


周囲のニューヨーカーも何事かと目を止める(o・_・)ン?(o・_・)ン?(o・_・)ン?





「じゃあカードを!!!!!!!!!!




「ほれっ!!!!!!!!!!!!






一種の意気投合にも似たテンションで初対面の太っちょ黒人オバサンと話を続けるも、




さすがに大きくなり過ぎた声に、



お互い我に返り、




「No,2に入れて。その後ここに寄ってちょうだい。」





「Yes,Mom・・・。」








対向車線に停めてあった車に乗り込み、




勢いよく左折して駐車場に入る・・・・・・








その時、




Paaaaaaaannnn!!!!!!!!






と大きなクラクションを鳴らされ、



何やら大声で叫ぶタクシー運転手ヾ(。`Д´。)ノHey!





さっきまでの大声のテンションのままだったのか、



車を降りて、タクシーに向ってつかつか歩き…(#`-_ゝ-)








「全然余裕やろうが!!!!!!!!





「何鳴らしてくれてんねん!!!!!!!!






「あぁ!?!?!?!?







こんなトラブルも今日までかと、



内心楽しむように、


黒人運転手と口喧嘩・・・・むかっ
( -~~-)メラメラ(`ε´メ)







・・・ったく、


折角ここまで運んでくれた車に傷でも付けやがったら、


承知せぇへんからな!!!!!!!!






とお互いの気が晴れたとこで、



やっとこさ入庫・・・・・。

















  Pi
    Pi
      Pi





とバックする音が車内に鳴り、





ゆっくり






ゆっくり







タイヤを一回転ほどさせて・・・・・・










        ピタッ












無事入庫。












これでおしまい。










お疲れさんやったな・・・・。









良く・・・・・・・・








良く走ってくれた・・・・・。









俺のこの旅、




唯一の戦友やな・・・・・。











ありがとう・・・・・。








ここでお別れや・・・・。















またいつか・・・・・




















またいつかなんてないけど・・・











それでも、





俺はお前と旅が出来て良かった。




















ただの車なんかじゃなかった。










お前は俺の・・・・






相棒。














もう終わらせるよ。








全部








ありがとう。











【California 5TQF310】
























       バイバイ…。






















最期までありがとう。















~LA空港 - NYC Manhattan~




11606→16477

4871Mile





7793km






そんな長い旅路を運んでくれた車のナンバー



【California 5TQF310】






$アメリカ横断日記













つづくドキドキ






次回

アメリカ横断日記 Episode 42 ~Luckey Quarter~

アメリカ横断日記
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