今日はまず、英国マタニティケアの第一人者であるデニス女史の著書の中にある、”妊娠”が夫婦関係に与える影響を記載したいと思います。
― 多くの場合、妊娠期間中は夫婦の性生活が減少または途絶えます。それゆえ、妊娠という出来事は夫婦の心の繋がりを強めることもあれば、逆に弱めてしまうこともあり得るのです。
(筆者エミ訳)
Denise Tiran 『Nausea and Vomiting in Pregnancy: An Integrated Approach to Care』(2004, Churchill Livingstone )
ISBN-10: 0443073929
ISBN-13: 978-0443073922
Nausea and Vomiting in Pregnancy: An Integrated.../Churchill Livingstone
- ¥4,762
- Amazon.co.jp
つわり中の妊婦の皆さまは、性生活どころではないですよね
今は考えられなくて当然ですが、それでは、つわりが落ち着いたらどうしますか
出産後はどうでしょう
産後暫く経っても、夫を嫌いになったわけではないのに、全くその気になれない女性が沢山います
女性にとっては、「つわりで辛いから」「ホルモンが変化してしまっているから」「子育てに追われそれどころじゃないから」、性生活を再開できなくても「当たり前」で「仕方がない」ことです。
ところが、妊娠によって身体もホルモンバランスも生活スタイルも基本的に変化しない男性にとっては、性生活の減少・消滅は「当たり前」の「仕方がない」ことではないのです
長期化すると、尚更です
Photo by Nina Matthews Photography
女性からしてみれば、「大変な状況を理解して我慢してよ」と言いたくなりますよね
それもそうなのですが、性生活の拒否は、相手に「自分のことをあまり好きではなくなってしまったのでは」と捉えられかねません
また、もしも妊娠・子育ての大変さから、性生活だけでなく恋人同士のような仲睦まじい空気や思いやる言動が減ってしまっている場合も、相手が傷ついてしまう可能性があります
”妊娠・出産”で、家族の形は否応なく大きく変化します。
幸せ溢れる仲良し家族を目指すなら・・・
女性は男性に理解を求めるだけでなく、自分のためでもあると思って、男性側の希望を満たしてあげる努力を戦略的に考えるべきかもしれません
繰り返しますが、つわり中は本当にそれどころではないですよね。
つわりが落ち着いた頃、「夫婦にはそういう問題もあるのだな」と思い出してみてください