つわり対策コンサルタントのユアンです
インドネシアに住むあるイスラム人女性のお話です。
彼女は22歳、初産、ブルカ(顔周りも覆うヴェール)をまとった
敬虔なイスラム教徒です。
妊娠する前は全くの健康体で、病気と言ってもたまに風邪をひく程度でした。
食事もファーストフードばかりの偏ったものではなく、
ハラルと呼ばれるイスラム教の戒律に従い、豚やアルコールを口にしない、
ごく一般的な食生活でした。
そんな彼女でしたが、妊娠9週目を過ぎた頃から吐き気や嘔吐がひどくなり、
雨期に入り、高温多湿の日々が続くようになると、
さらにその症状は悪化していきました。
さらにその症状は悪化していきました。
そして、ある日を境に、彼女はついに入院を余儀なくされてしまったのです。
そのある日とは、敬虔なイスラム教徒なら誰もが行なう「ラマダン」、
つまり断食です。
つまり断食です。
たとえ妊娠中であっても、信者にとって戒律は絶対です。
彼女も例外に漏れず、ラマダンを行なっていました。
実は、2000年に行なわれた研究でも、イスラム人女性の妊娠悪阻の発病率が、
断食の時期と関係性がある、という報告がなされているのです。
このお話から、イスラム教徒ではない、私たちが何を学べるでしょうか?
答えは・・・
「栄養素の重要性」です。
つわりや妊娠悪阻への対処法として、はるか昔から多くの権威者が、
栄養療法(食事療法)を提唱してきました。
栄養の不足が、潜在的に吐き気や嘔吐などの様々な症状を招くことが
わかっているからです。
そして問題はそれだけに止まりません。
断食や無理なダイエットは、羊水量に悪影響を与えることも示唆されています。
また、妊娠中の過度な、または不十分な体重増加が、妊娠結果に悪影響を
与える可能性があることも報告されています。
いずれにせよ、つわりにや妊娠悪阻のためにも、そして胎児の健康のためにも、
必要な栄養素をバランス良く、適量摂ることはとても重要です。
つわりの時期は「食べられるものを、食べられる時に、少量ずつ食べる」
が原則ですが、
もしあなたに食べ物を選択する余地があるのであれば、
また、つわりの前後の妊娠期間には、より栄養価の摂れる自然な食品を
選ぶようにしましょう。
「妊娠は、女性が自分や家族の健康のために、
食事の栄養価や安全性を見直す、とても良い時期である」
食事の栄養価や安全性を見直す、とても良い時期である」
by Miriam Erick