10人中8人はつわりに、
そして1,000人に5人は妊娠悪阻（HG）を患うと言われています。
これらの症状は、もちろん、女性たちが成りたくてなったものではありません。
ですので、望んでいなかった妊娠による戸惑いや、
心の弱さから発症するものではありません。
遺伝的なものであったり、体内のホルモン環境であったり、
免疫や自律神経など、本人もコントロールできない部分が直接的な原因です。
つまり、そもそもの原因は、気持ちの問題では「ありません」。
この重要な事実をまず頭に入れておいて下さい。
その上で、あなたはHGやつわりに苦しむ女性を助けることができます。
今回は７つのヘルプと３つのNGをご紹介します。
１. 掃除をしてあげる
特にトイレや洗面所に注意して下さい。
嘔吐の跡（臭いや残骸）があるかもしれません。
そのせいで、あなたも気分が悪くなるかもしれません。
そしてそれは彼女も同じです。
ですから、家は掃除され、見た目も臭いも清潔でならなければなりません。
また、ニオイのある洗浄剤は、ハイパー嗅覚を持つ女性にとって、
吐き気を催すのに十分であり得ます。
ニオイのしない重曹や塩水などで洗うのは一つの手です。
2. シーツを交換してあげる
もし彼女が嫌がらなければ、是非ベッドのシーツを換えるお手伝いを
してあげて下さい。
辛い症状のせいで、ほとんど一日中彼女がベッドで過ごしている場合、
シーツは、汗や皮脂、唾液や嘔吐物などで汚れている可能性があります。
この臭いは、知らず知らずに吐き気や嘔吐を悪化させてしまいます。
3. 食事を用意してあげる
つわりやHGに苦しむ多くの女性にとって、
キッチンに立って料理をすることほど苦痛なものはありません。
そこは食べ物の臭いが充満しているからです。
もしあなたが代わりに料理をしたり、ファーストフードやお惣菜、
宅配を利用して食事を用意したりしてあげられるのであれば、
これは多いに女性たちを助けるでしょう。
彼女は嫌な臭いと闘いながら、彼女自身は食べることができないかもしれない
料理の献立を考え、調理をし、余計なエネルギーを消費しなくてすみます。
さらに、食事を作れないことに対する罪悪感も感じずに済むかもしれません。
4. 子どもの世話をしてあげる
女性自身はもちろん大変ですが、常に病気で苦しむ母親の姿を見ることは、
特に小さい子どもたちにとって、とても心配で、怖く、憂鬱な出来事です。
ご両親やベビーシッター、保育園など、知り合いの協力や自治体・民間の
サービスを活用して、子どもたちが楽しめる時間を作ってあげて下さい。
5. 彼女の話を聞いてあげる
人に話すだけでも不安やストレスは多少荷が軽くなります。
けれど、あなた一人に相手をしてもらう必要はありません。
彼女の友だちや母親と、彼女が電話できる環境を作ってあげたり、
産婦人科医や助産師、保健師の方に連絡をとったり、
必要であれば専門のカウンセラーや催眠療法士にセラピーを受ける手配を
整えてあげることは、彼女の心の負担を減らすのに役立ちます。
6. 通院に立ち会ってあげる
重度のつわりやHGを抱える女性は、そのひどい症状のせいで、
医師の助言をきちんと理解し、記憶することができないかもしれません。
また、もしかしたら、彼女はかかりつけ医から十分な治療を受けていない
かもしれません。もしそう感じるのであれば、彼女と相談をし、
セカンドオピニオンを得る必要があります。
医者も人の子です。全ての人が善良で優秀な訳ではありません。
7. つわりやHGについて学ぶ
これは、あなたが女性を助ける最良の方法の一つです。
彼女も知らないつわりの原因や、吐き気を引き起こすトリガー、
対策方法などを、あなたが知り、それを彼女に教えて、
より良い対策を講じることができるからです。
続いて、助けるつもりが良い迷惑となってしまう可能性がある
３つのNGについてです。
1. ニオイのするものを持ち込まない、近づけない
頻繁に吐く女性ほど、ニオイに対して極度に敏感です。
一般的な良いニオイ・悪いニオイに関わらず、
どんなニオイでも嘔吐のトリガーになり得ます。
あなたが、香水、タバコ、コーヒー、お酒、ペットを好きであれば
特に注意して下さい。
また、ほのかに香るシャンプーや石鹸、洗剤、歯磨き粉も、
この時期の女性にとっては耐え難い臭いである可能性があります。
2. 五感を刺激しない
嘔吐のトリガーとなるものは、ニオイだけではありません。
テレビや子ども騒ぎ声など、騒音は吐き気を助長します。
明るい照明や強い日差しも、吐き気を招くことができます。
女性の敏感な身体に触れることで、吐き気が催されることもあります。
彼女にとって不都合なものを、できるだけ早く特定して、記憶し、
避けられるようにして下さい。
３. アドバイスを押し付けない
あなたの不十分な知識を元に、彼女にとって有効でない対策を
押し付けないで下さい。
一般的には効果的とされているどの対策法も、彼女にとっては
より症状を悪化させるものになり得ます。
彼女の身体の内なる声に一緒に耳を傾けて下さい。
同様に、彼女に食べるよう圧力をかけないでください。
女性に向かって、「食べられないのは赤ちゃんにとって良くない」
と言わないで下さい。
彼女は十分それを感じていますし、食べられる状態であれば、喜んで食べます。
逆に、HGを抱えた女性が長期間何も口にできず、抗制吐剤を服用していた
のにもかかわらず、赤ちゃんの先天異常のリスクは増えなかった、
という研究結果があることを教えてあげて下さい。
この事実は彼女を勇気づけます。