最近ＴＶで流れる、トヨタのTOYOTOWNのＣＭ。
（樹木希林や堺雅人が出てくるＣＭ）
このＣＭで使われている
「めぐり逢い」アンドレ・ギャニオン
という曲を聞くたび、
あの時の、寂しさやせつなさを思い出し、
キューンと胸が締め付けられる。
私が、急性期の病院に入院していた時は、
目の焦点が合いにくいので、ＴＶも本も見る事が出来なかったけど、
iPodで聞いていた音楽は、私を癒してくれた。
中でも一番多く聞いた曲は、この「めぐり逢い」。
心を穏やかにするために、
ヒーリング系のアルバムばかり聞いていた。
「めぐり逢い」は、「pure～be natural」というアルバムの
一曲目に入っているので、
このアルバムを何度も何度も聞いていた私にとっては、
入院中一番の思い出の曲。
この曲が始まると、一瞬で、病室の風景が広がる。
白い壁とクリーム色のカーテン。
窓から広がる外の景色。
ベットの硬さ。
消毒薬の匂い。
点滴の針の痕。
ナースコールの鳴り続く音・・・。
不安だらけで、悲観し絶望的な毎日。
このまま、症状が増えていって、
私は生きながら死ぬんだと、覚悟を決めていたあの日々・・・。
今の自分ならば、あの時の自分に、
そんなに悲観しなさんな～！と言えるが、
あの時は、ホントに渦の中にいたな～と思う。
この曲を聞くたびに、私は、初心を思い出せるから、
この曲は私の薬箱行き。
不安な気持ちを持った時は、この曲を聞く事にしよう(〃∇〃)
。。。。。。。。。。。。。。。。。
今日、退院してから一年が過ぎた。
昨年の６月１２日、
私は、すごく良くなったと思って退院した。
が、身体はまだ、ダメダメだった。
立上りはふらつき、
うがいや洗濯干しで上下に顔を振ると、途端に強いめまい。
食事の支度は出来たけど、時間は普通の倍かかる。
夜の睡眠も多かったが、
昼間も横になっている事が多かった。
それでも、
一番酷かった時の事を思い出すと
すごく良くなっていると嬉しく思い、
もっともっとよくなってやる～！と、リハビリに励んできた。
そして、一年経った。
今の私は、多分プロのＰＴ（理学療法士）が見ても、
過去に脳幹出血してリハビリしていたなんて
分からないんじゃないかと思うぐらいまで回復している。
自転車で爽快に走り、
車で実家（高速道路使って一時間以上かかる）まで
ひとりで行く事が出来る。
うがいも、洗濯干しも、ほぼ大丈夫。
最近は、
右手（麻痺側）で、左手（健常側）の脈を計る事が出来るようになった。
もちろん、まだ痺れはあるし、目も完治とは言い難い。
でもそれは、身体の個性の一つとして受け入れ、
付き合っていこうと思っている。
そして、もっと良くなるように努力を続けるつもりだ。
来年の、再来年の、そして１０年先２０年先の今日、
どんなに良くなっているのか。
それまで、どんな事が起こり、どんなふうに楽しんでいくのか、
今からとても楽しみである。
↑昨年の退院した日も、庭のアジサイがきれいだったな～。