オランダで活躍するデザイナーが描くNormcoreの未来。不思議な着るスカルプチャー。

 

 

 

2014年に流行った「ノームコア/Normcore(究極の普通)」って、民間から生まれたコンセプチュアル・デザインとしての選択肢ではないか?と思うことがあります。

選択すること(態度)が表現のひとつとなるという価値観が衝撃的でしたよね。

 

 「中年の、中流アメリカ人観光客みたいな服装」

「ショッピングモールで買ったような服」

まさにアップル創業者のスティーブ・ジョブズのような究極の普通ファッション。

元々はK-HOLEというトレンド予測集団が提唱したもので、Normcore/ノームコアとは、クールであるために従来のように「difference(違い)」や「authenticity(本物らしさ)」を追求するのではなく、あえて「sameness(同一性)」を選ぶという態度のようです。

デザインではなく概念としてファッションを解釈するところが、ドローグデザイン(droog design)のような「過去の否定」からはじまるコンセプチュアル・デザインの考え方に近いのかなと思っています。 

 

 

 

2016年、オランダで活躍するデザイナー Christian Heikoopによって「ノームコアの定義/Defining Normcore」というプロジェクトが発表されました。 

Christian Heikoopの作品は、グラフィック、プロダクトデザイン、インテリア、ファッションデザインなどさまざまなデザイン分野の垣根を飛び越え、彼独自のプロダクトとビジュアル言語を作成することで注目を集めています。 

ファッションという領域とデザインという領域の交差点に位置するた「ノームコア/Normcore(究極の普通)」。 Christian Heikoopが定義する「ノームコア/Normcore(究極の普通)」とは、「見すぼらしいこと」「無名であること」「皆と同じであること」。この定義に基づいて「ノームコア/Normcore(究極の普通)」の未来を描いたSFファンタジー作品?をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

All photos © Christian Heikoop