嘘と大うそ -10ページ目

嘘と大うそ

You know i'm LIAR

詞と夢で見た内容を書きます。
I write contents judging from a dream as words.
I sometimes write the different thing.
If there are an impression or sympathy antipathy, give me it.




ああ今日で終わりだった
今日で彼も帰ってしまう
本当に楽しい人だった

でもきっとこの中身のわからないたくさんのお土産たちは
この人の素敵な彼女の手元に行ってしまう

好き

楽しかった日々を思い出すと
嫉妬心さえ芽生えそうだった

行かないでなんて
言えない
ただのクラスメイト

けれど予想を裏切って
彼が買ってきたものはぜんぶ
この手に渡された

えっ?
なに、

きみへのプレゼント。

言い切ってすっきりと笑う
反面恥ずかしそうに、急いで階段を上がって行った

彼に誘われる様に部屋に入ると
後ろ姿のまま
照れたように話す

気がついたら買ってた。
全部 きみに似合いそうだったから。
迷惑だったらほんとゴメン。
なんか
どうすればいいかわかんなくて。

これ、全部?
わたしがもらっていいの?

振り向いた彼は
そう。と言ってまだ中身のわからないプレゼントの説明を始めた

これは
昨日気になるって言ってた雑誌の、ほら作者がわかんないって言ってた挿し絵の人の違う雑誌。
このページ。まだ無名みたいで作品としては出てないんだって。

これ
無料だから持ってきたって言ってなかった? 買ったの?

ゴメン。
本当は買ったんだ。
あとこの袋はネイルのテキスト。きみに似合いそうなやつは実際にレプリカも作ってみた。
ああ、気をつけて。落ちちゃう。

紙袋の中からは
たくさんの付け爪がキラキラと出てきた
これを全部、彼が色を付けたと言うのだ

あとこっちはピアス。これは靴。
靴、すごく似合うと思ったから。

袋から少し見えた頭だけでわかった
これ 欲しかったやつだ

言い終えてまた後ろを向いてしまった彼に
この想いを伝えたかった
なんだろう
言葉が出てこない

こんなことされたことないから…。

えーとダメだ
出てこない

…そういうつもりじゃ
困らせるつもりじゃなかったから
ほんとゴメン。
ただきみのことが好きで
ただの自己満足みたいな感じだから。

違うの 嬉しくて。
好きだよ。
前から好きだった。
遠くに行っちゃうと思って
すごく淋しかった。

言い終わらないうちに彼の腕に包まれた
なんて幸せなんだろう
こんなことが起きるなんて
ついさっきまで1ミリも予想できなかった

遠距離が半年ほど続いた頃
彼から手紙が届いた

正しくは
彼の父親からの手紙

音楽大学に進んだ彼の
学業の邪魔にならないように
そっとしてほしいとだけ

知っていた
彼のピアノの才能は
今や誰もが憧れていて
世界で活躍するのも時間の問題だと

わたしが
彼の才能を潰す資格なんか無い

その夜、別れようってメールをして
わたしたちは終わった