令和2年度の労働保険年度更新の書類を作成していました。

 

 数字自体は、決算期に確定させているので、このタイミングではそんなに労力はかからないのですが、申告書の書式が変わっていることに気付きました。
 

 概算雇用保険分の記入欄が一行しかなくなっています

 なるほど、高年齢者免除の経過措置が終了し、今年4月から保険料が取られるようになったので、免除の欄が不要になったからですね。


 そこでふと悩んだのが、概算の雇用保険料算定基礎見込額は、何の数字を書けばいいのかということです。

 記入例では、⑧のホと、⑫のホが同じ金額で書かれています。

 

 記入方法にも、そのように書けと書いてあります。



 しかしながら、免除がなくなったことを考慮すれば、⑧のハの金額、記入例でいえば「54151」と入れるべきなのではないでしょうか。
 しかも、別ページにはそのように書けと言っているような記述もあるのです。

 

 このページも。



 もう訳がわかりません。


 電話して質問しようかと思ったのですが、一応、答えと思われる記述をみつけました。

 厚生労働省では、「年度更新申告書計算支援ツール」というエクセルファイルを公開しています。

 そのなかに、答えが書いてありました。

令和2年度の概算保険料から64歳以上の高年齢労働者に支払われる賃金も雇用保険料の算定対象となりましたが、労働保険徴収法施行規則第24条に基づき、雇用保険分の保険料算定基礎額の見込額は、令和元年度の保険料算定基礎額⑧(ホ)と同額とします。

 

 ⑫のホには、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則」(第24条-2-三)により、「直前の保険年度の保険料算定基礎額」を書くことになっている。だがら、令和2年度から免除がなくなったとかそんなことは関係なく、法令の定めにより、直前の令和元年度の算定基礎額⑧ホの数字を書く、ということでした。
 なるほど、この記載が一番納得できますね。

 冊子の記載では、混乱するばかりでしたが、良い勉強になりました。