私は事務仕事をやっていますが、外科医を取り上げているテレビ番組や書籍に接すると、感じることがあります。
 それは、事務仕事も、外科手術と同じように取り組むべきだということです。


 面倒な仕事などは、ついつい「後でやろう」「明日やろう」といって先送りしたり、一度やり始めても「これはやめて、やっぱり他の案件をやろう」という行動をとってしまいがちです。一つのことに集中して取り組むべきなのに、あれこれ手を出してその都度面倒を感じ、結局何も進まないのです。


 しかし、外科手術はそうはいきません。手術の前には徹底した準備が必要。
一度身体にメスを入れたら
 「気が進まないな。ちょっとコーヒーを一杯飲んで気持ちを切り替えてから」
 「面倒だから、明日やろう」
 「うーんわからないな。ネットでやり方を調べてみるか」
なんてことは許されないわけで、あとは長い時間をかけてやりきるしかありません。
 そして手術の出来は患者の命に直結します。

 こう考えると、医師というのは、すごい職業です。


 医師にはかなわないかもしれませんが、事務職としても大いに参考にすべきでしょう。

 日ごろから種々の情報・知識を仕入れておき、あらゆるケースに対応できるようにしておく。
 そして、発生したタスクは先送りせず集中して取り組み、一定の形になるまでやりきる。
 その仕事は、社員の生活に直結することを常に意識する。

 こう考えるだけでもだいぶ気の持ちようは違ってきます。