<松岡圭祐小説を時系列順に読もう~その12~>
松岡圭祐『蒼い瞳とニュアージュ 完全版』(角川文庫)
WOWOWで深田恭子さん主演で単発ドラマ化された作品です。角川版の表紙にも深田さんの写真が使われています。お綺麗です。
深田恭子の一ノ瀬恵梨香、萩原聖人の宇崎俊一は非常にマッチしていると思いますが、佐藤江梨子の高津朱美はあってないように思います。
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・「ベルティック・プラズマ爆弾」は、『ヘーメラーの千里眼』にも登場します。
・『蒼い瞳とニュアージュ』という絵本は実在しません。
・この作品の時期に、岬美由紀は「海外のシンポジウムに出席している」ことになっていて、これが『千里眼の死角』冒頭のシンポジウムのことを指しています。よって時系列では本作を『死角』の前に置いています。
・自白剤「バルフェタミン」はググっても0件。架空の薬品のようです。「コンセンサス・バリデイション」は出てきました(Consensus validation)。
・VHSにイクラが入り込むことってあるのでしょうか。
・元宮静雄は不正ととられかねない行為を行ったようです。理由はどうであれ、客観的には批判されてしまうでしょう。
・結果的に甲斐塚靖子を殺してしまった「自白剤の過剰投与」。高津曰く、これは「部長命令」とのこと。国内二部の部長は何らかの処分を受けたのだろうか。それともうまくやったのか。