雨音に耳を澄ませ
遠い日に還る

誰にも聞こえない場所から始まる



飛ぶことを夢見るほど
すべては残っていなくても

時間が過ぎた分だけ
このファインダーが傷だらけなだけ


生きることにしがみつき
踏みとどまろうとする足のがめつさを
今は
生命力と呼べるだけ



迫るものは
避け



追跡するときは
背しか見えず



そんな気がしていた





後ろを振り返れば
たくさん足跡が
誰かに出会い
何かを失って
たくさんを得ていた



そして
力強く踏み込まれて
跡になっていた



いつのまにか
幼い足は
いなくなっていた