五味は迂闊に動くことを止め、その場で身を潜める事にした。



 その変化は劇的とも言えた。
 日がゆっくりと暮れていき、丘陵は完全な夜の風景へと変わる。するとまるで夜の訪れを待ち構えていたかのように、今まで殆ど感じ取れなかった陰性の気配が彼方此方から溢れ出した。
 気配の主は見るからに凶暴そうな亜獣達。一体何処に隠れていたのかと問いたくなる程の数の亜獣が、ここが自らのテリトリーである事を誇示するように、夜の草原を狂ったように駆け回る。
 そして遠く、どこからか響いてくる笛の音。
 細く微かながらも確かに聞こえてくる音色に合わせるように──いや、操られるように、なだらかに上下する草原を亜獣達は駆け、蠢き、そして高く吠える。
 ──昼と夜。
 平穏と狂気が隣り合わせで存在する、異質極まりない場所。それがこの丘陵の正体だった。



 ここで迂闊に動いて、あの狂気を帯びた亜獣の群れに見つかってしまった場合。その先の結末を予測するのは容易だ。
 五味は身を隠して息を殺し、狂乱の夜が過ぎるのをじっと耐えた。
 ──そこへ、かさり、と。
 近くの草むらの奥が揺れた。そこから姿を現したのは、鋭い犬歯を供えた大柄のネズミだ。彼は五味のほうへその牙を向けると、短く鳴き声を上げて襲い掛かってくる。
 あまり騒げばロクなことにならないのは目に見えている。手早く片付けねば。


vs 丘陵の弱者


コーポリーマウスA 120/120
コーポリーマウスB 120/120
コーポリーマウスC 120/120

五味 1124/1124 再生
クォッチ 812/812 隠密
クレティウス 905/905 隠密
GEO 816/816 隠密
黒銃のノエル 900/900
冒険家オリオール 980/980 再生

コーポリーマウスAの攻撃!ラージトゥース!
黒銃のノエルは3ダメージ!

コーポリーマウスCの攻撃!ラージトゥース!
五味は1ダメージ!

コーポリーマウスBの攻撃!ラージトゥース!
冒険家オリオールは4ダメージ!

五味は再生する!
五味は1回復!
光の力場が10になった
五味の攻撃!ガードスタンス!
五味は防御力が75増加!囮!

冒険家オリオールは再生する!
冒険家オリオールは4回復!
冒険家オリオールの攻撃!五虎陥穽!
クリティカル!コーポリーマウスAは109ダメージ!
クリティカル!コーポリーマウスCは107ダメージ!
クリティカル!コーポリーマウスBは115ダメージ!

光の力場が20になった
GEOの攻撃!プロテクションマインド!
五味は精神耐性が48増加!支配耐性!
冒険家オリオールは精神耐性が52増加!支配耐性!
GEOは精神耐性が31増加!支配耐性!
クレティウスは精神耐性が31増加!支配耐性!
黒銃のノエルは精神耐性が36増加!支配耐性!
クォッチは精神耐性が52増加!支配耐性!

クレティウスの攻撃!連射!
コーポリーマウスAは528ダメージ!
コーポリーマウスAは倒れた!

黒銃のノエルの攻撃!スパイラルショット!
コーポリーマウスCは280ダメージ!リフト!
コーポリーマウスCは倒れた!

炎熱の力場が10になった
クォッチの攻撃!エンチャントウェポン!
五味は魔力が97増加!アウェイク!
冒険家オリオールはアウェイク!
GEOは魔力が65増加!アウェイク!
クレティウスは魔力が65増加!アウェイク!
黒銃のノエルは魔力が73増加!アウェイク!
クォッチは魔力が110増加!アウェイク!



コーポリーマウスB 5/120

五味 1124/1124 囮 再生
クォッチ 812/812 隠密
クレティウス 905/905 隠密
GEO 816/816 隠密
黒銃のノエル 897/900
冒険家オリオール 980/980 再生

コーポリーマウスBの攻撃!
五味は2ダメージ!

五味は再生する!
五味は2回復!
光の力場が30になった
五味の攻撃!クロスカウンター!
五味は攻撃に備えた

光の力場が40になった
GEOの攻撃!エンチャントウェポン!
五味は魔力が75増加!アウェイク!
GEOは魔力が53増加!アウェイク!
冒険家オリオールはアウェイク!
クォッチは魔力が109増加!アウェイク!
黒銃のノエルは魔力が32増加!アウェイク!
クレティウスは魔力が55増加!アウェイク!

冒険家オリオールの攻撃!ヒーリング!
2連携!五味はアウェイク!

炎熱の力場が20になった
クォッチの攻撃!フレイムスクイーズII!
コーポリーマウスBは1705ダメージ!ドライ!
コーポリーマウスBは倒れた!

YOU WIN


 夜の気配が遠退いていくと共に、草原を駆け回っていた凶暴な亜獣達もいつの間にか姿を消していく。そして日が完全に昇る頃には、何も無い──平和すぎる程に平和な風景を取り戻していた。
 日が昇ると共にまた吹き始めた穏やかな風を感じながら、五味は懐の首飾りへと手をやる。今なら、丘陵を遠くから眺めたときに感じた僅かな鬼の気配。それを探れるように思えたからだ。
 ──しかし。
(……まだ、遠い?)
 感じる気配の微弱さは、距離は確かに近づいた筈なのにそう変わらない。それを辿るには揺らぎが多く、それを見極めるには不確かな部分が多すぎる。飾りに宿る意思もまるで眠りから覚める様子はなく、ただ沈黙を返すだけ。
 位置を辿れないのなら仕方が無い。あまり気分の良いものではないが、後は当て所も無く草原を彷徨うしかない。
 ええいと苛立ち紛れに小さく呟くと、首飾りから手を離す。そんな五味の頬を、丘向こうから吹いた微風が優しく通り過ぎていった。

1. 丘陵を進む
2. 様子を見る

──See you Next phase──
ザルナルバックの夜は結構厄介な敵が多くいちいち対策するとめんどくさいスキルの変更忘れを起こしやすいのでやり過ごすことが多いです。