こんにちは😃
今回は換気、ヘーベルハウスの換気システムについて個人的に思うことを書きていきます。
住宅には24時間換気の設置が義務付けられていて、居室空間の空気が2時間で外の空気と入れ換わる換気量を確保するように設置されています。(定められてるのがあくまで換気「量」なのがズルい…このインチキについては触れませんが)
つまり家にわざと穴を開けて空気の入れ換えを行うんですね。
最初は混乱しました。気密性を高めて暖かい(もしくは冷たい)空気を閉じ込めても、結局は強制的に換気の穴を開けて空気の入れ換えが行われるなら、気密ってなんのため…?
調べてみると、気密性は換気をコントールするための重要な要素なんですね
特に熱交換器タイプの第一種換気システムを採用している場合は、計画性のある換気が熱交換効率に影響するので高い気密性が必要です。(合わせて高い断熱性能も必要です。)
気密性が悪いと、熱交換器したい室内空気が排気口に辿り着くまでに隙間から侵入した外気と混ざり合います。これでは熱が失われてしまい熱交換の効果が発揮できません。
ここでヘーベルハウスの換気仕様について触れてきいます。
ヘーベルハウスは第一種換気と第三種換気があります。(現在は第一種だけ?)
詳しいことは専門家に任せますが、
第一種は給気も排気も換気扇でコントロール。
第三種は排気を換気扇で行い室内を陰圧に、給気は壁に穴を設けて外気が室内に入ってくる方式です。
さらに第一種換気は2タイプ選択できます。
①熱交換なしのタイプ
②熱交換器ありのダクト式(パナソニック製、熱交換率70%くらい)。
我が家は熱交換器ダクト式を採用しました。
しかし先ほども書いたように室内の暖めた(もしくは涼しい)空気を熱交換器の排気口へ導くには高い断熱性(UA値が小さい)と高い気密性(c値が小さい)が必要です。
C値1㎠/㎡の我が家の場合、計画換気で空気が熱交換器排気口へ導かれる割合は6割くらいになるそうです。残りの4割は隙間から侵入した空気が混ざります。
さらにそこからのヘーベルハウスの熱交換器の効率は70%、断熱性能における熱損失も含めると実際の熱交換効率は30%もあるのかな?くらいでしょうか…
ヘーベルハウスの実際の住宅性能はUA値0.5〜0.6前後、c値2〜4くらいなので、残念ですが熱交換器をつけても省エネ効果はほぼ望めないと思われます。
ヘーベルハウスのカタログを観ると、熱交換器タイプの換気システムを採用すれば省エネで快適な家になる!という印象を受けますが、単純にこれをつければ実現するものではないんです…気密と換気は一心同体です。
それに加えて、計画換気に含まれないトイレやシューズクロークの換気扇が常時換気の同じタイプを取り付けてるので、
停めてると外気とツーツー、でも動かしてると過剰換気に… ヘーベルハウスよ、これでいいのか
ヘーベルハウスで熱交換器を採用する利点を考えるとするなら
外部からの音の侵入の軽減でしょうか?
外壁のヘーベル板は遮音性が高いのが売りですね(なおネオマフォームに吸音効果はあまり無いそうです。グラスウールとかファイバー系の方が優れます。)
第三種換気や通常の第一種換気では、居室空間に取り付けられる壁付け給気口は当然穴が開いています。
その穴から音がダイレクトに侵入します。
熱交換器ならダクトを通して熱交換器に入り、さらに各居室空間へダクトで送られるので音が減衰する、といった具合です。
ただ、音の侵入は窓性能の影響が大きいからそっちの対策も必要ですね。
一方でダクトタイプにも配管内の環境維持や、ランニングコストなどデメリットもあります。
ということで、
総評すると断熱・気密が弱いヘーベルハウスで熱交換器換気システムは採用優先度は低いと思います。
その差額で床材のグレードあげたり、他のオプション付けた方が満足度上がると個人的に思います。(自分が採用しておいてなんですが…実際にどれくらい省エネになっているのか、疑問です)
ヘーベルハウスの換気計画では、
室内に給気する外気の寒さ暑さをエアコンの風で緩衝できるような位置に給気口を設置したり、道路側など音が侵入しやすい面には給気口の設置を避けるなどの工夫するのがいいと思います。
間取りを検討する時、換気の配置まで気にすることって無いと思いますが大事ことなので自分の間取りにはどう設置されているか確認して、設計者の考えを聞いてみてくださいね。
私は着工が始まった後になって、意図が分からない謎な位置に給気口が設置されていたことに気がついて急遽打ち合わせと配置の変更を依頼しました。
ヘーベルハウス検討中の方は私みたいに後から慌てないよう間取り打ち合わせの時に確認してくださいね。