“今野敏” 『チャンミーグヮー』、book | No pain!,No gain! by #15K.U

No pain!,No gain! by #15K.U

“まかぬ種は生えぬ” “労なくして益なし” “痛みを持って陣地を得る”
2012/06以降、継続的な“run” や“trailrun” に目覚めた事と
高校・大学でのRugbyの記憶がcross overする。そして、
OVER50でこれからも“pain”&“gain”の人生でありたい…



“今野敏” 『チャンミーグヮー』


【内容情報】(「BOOK」データベースより)
廃藩置県に揺れる琉球。
多くの士族が職を失う中、
旧来の身分・王制に固執する頑固党と、
新体制を求める開化党の対立が深まっていた。
高級士族・喜屋武家で育った朝徳は、
父から“手”の指導を受けていた。
最初は義務感しか抱いていなかったが、
次第にその魅力に取りつかれていく。
勃興する東京でも暮らし、
謂れなき誹謗中傷にも晒された漢が、沖縄に還り、
修行を続けるうちに辿り着いた境地とはー。



『隠蔽捜査シリーズ』 を筆頭に大好きな作家です。。。


この方の “警察小説” 以外の小説を初めて読みました。

また空手の有段者で、ご自身の道場である

“空手道 今野塾” の主宰者であると初めて知りました。。。


私、武道に関しては小学校の時に警察署の柔道教室に

少し通ったぐらいで、

後は中学・高校での体育授業の剣道ぐらいです。。。


そういう意味では空手に関しては全くの無知で、

その歴史や型の名前など、知る由もありません。。。


本書を読んで勝手に、

柔道と同じく日本が発祥の武道であると思っていた空手が、

明治時代に、

沖縄の手(ティー)が中国の唐手(トゥディー)などの影響も受け、

日本本土に沖縄の武術家によって伝えられ、広められて、

空手や空手道と呼ばれるようになったなんて知りませんでした。

また、

太平洋戦争での沖縄の惨劇は少しは知っているつもりですが、

明治時代やそれ以前から、

統治する島津藩による琉球王国に対する圧制や搾取を始め、

明治時代での “廃藩置県” による王国そのものの消滅による、

島民の精神的ダメージや内乱と本土からの偏見や差別などが、

その伏線になっているとは…

日本で唯一の上陸戦の悲劇だけではないんですねぇ~


本作は、史実にもとにしたフィクションということで、

空手に関する知識があればより一層楽しめるのでしょうが、

私のように全然知識がなくても結構楽しめました。。。^^



何事も基礎や基本が一番大切で、

それが自分のモノになっていない中途半端な状態では、

新たな技術や華やかな技は身に付かない…

しかもそれは、地道で継続的な努力でのみ磨かれる。。。


ってな、ことが読み取れるような気がしました。。。^^v



『チャンミーグヮー』 とは、目の小さな奴という渾名です。。。



「心正しくして身は修まり、身が修まれば家が治まり、
国が治まり、そして天下は平らかになる」








       


     




            楽天市場