昨年11月
娘が入院したのは
精神病院の閉鎖病棟
個室だった
鉄格子
頑丈なドアは二重になっていて
看護師さんの腰には
たくさんのカギ
娘に爪切りを届けたら
返された
ここでは
爪切りさえも凶器
爪切りを持った娘は
凶器を持って
病院内をウロウロする殺人鬼なのか…
私が持ち込む凶器
(ヘアアイロンや先の尖った櫛)
は全て返却された
時折奇声が聞こえる孤独な部屋で
娘は一日のほとんどを過ごした
散歩や外出は一切できない
友達との連絡も少しずつ途絶えていき
看護師さんだけが話し相手だった
娘は入院当初態度も悪く
返事もしなかったが
いつも優しく楽しく話しかけてくれた
夜は9時消灯
スマホは没収されるので
寂しいだろうと思い
ぬいぐるみを持って行った
夏のディズニーシーで買ったクッキー
寂しい入院生活で唯一看護師さんとの
おしゃべりが楽しかった娘
娘の気持ちが前向きになっていったのは
看護師さんのおかげといっても過言ではないです
医療従事者の方々への
感謝と敬意の気持ち忘れずに
娘と病気と闘っていきます